コロナ後をおう歌し始めて、“あの頃”はだんだん遠くなりつつあるが、そういえば緊急事態とか外出自粛とか、果ては一斉休校なるものもあった。その頃の子どもたちの心情を描き出す物語、『ステイホーム』(木地雅映子著、偕成社・東京)が6月下旬に刊行される。
主人公は小学5年生のるるこ。新型コロナウイルスの影響で全国の小学校が一斉休校。不謹慎だと思いつつも、人知れずほっとしていたが、母娘2人暮らしで「子どもをひとり置いていけない」と、休校初日は母の職場で過ごすことになった。コロナをきっかけにした特殊な状況の中で、学校という場所への思い、人との関わり方など、社会の中のさまざまなテーマがじわりとしみ出してくる。税別1300円。