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幼少期の家康が過ごした臨済寺 本堂や庭園を10月15日に特別公開

徳川家康が幼少の頃、学んだと伝わる「手習いの間」

 徳川家康が幼少の頃学んだといわれる「手習いの間」がある静岡市の臨済寺は、年に2回行われる特別公開(静岡市)を10月15日に実施する。重要文化財に指定された「本堂」や国指定名勝の「庭園」が公開されるほか、家康が元服式を行った静岡浅間神社も10月31日に保存修理現場を公開、久能山東照宮博物館では11月30日まで、徳川家康公所用のよろいかぶとを展示する。

 「手習いの間」というのは、竹千代という幼名を名乗っていた家康が8~19歳まで、今川義元の軍師で臨済寺住職の太原雪斎(たいげんせっさい)から学問を学んだと伝えられている部屋だ。幼少期は“今川家の人質”といわれている家康だが、今川家の軍師から武将になるための英才教育を受けていたわけで、人質ではないという解釈も生まれている場所だ。臨済寺本堂の裏手にある庭園は、家康が寺を再建した際に造られた庭園で、1936年には国指定の名勝になっている。

 臨済寺は修行僧の寺院で、通常は拝観不可。毎年今川義元の命日にあたる5月19日の「春の特別公開」と、徳川家康が信奉した守り本尊「摩利支天像」の祈祷に合わせた10月15日の「秋の特別公開」の2日間だけ一般公開されている。入場無料。時間は10時~15時(10時から法要が行われる)。

国指定名勝の「臨済寺庭園」