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菅井友香「自分らしさを出していけたら」 グループ卒業後、初舞台で沖田総司役【インタビュー】

 菅井友香が主演する舞台「つかこうへい復活祭2023『新・幕末純情伝』」が、1月28日から開幕する。菅井にとって、本作は2022年11月に櫻坂46を卒業後、第一弾となる晴れ舞台。これまで、広末涼子や石原さとみ、桐谷美玲、松井玲奈らなどのそうそうたる俳優たちが演じてきた、沖田総司役を演じる。菅井に本作への意気込みや、グループ卒業後の思いを聞いた。

菅井友香 (C)エンタメOVO

-つかこうへい作品は、2020年に出演した「飛龍伝 2020」以来、2作目になります。出演が決まったときはどんな心境でしたか。

 3年ぶりにつかさんの作品に挑戦できる喜びと、本当に私で大丈夫かなという緊張感と、いろいろな感情が入り混じっていました。グループ卒業後に、こうしてまた大きな舞台で座長を務めさせていただけることに感謝の気持ちでいっぱいです。

-「飛龍伝」も本作同様、熱量の高い作品ですが、当時、どのような思いで作品に挑んでいましたか。

 感情むき出しでせりふの掛け合いをしていくことにとてもびっくりして、こんな世界があったんだと驚きながらも、言葉の持つ力を感じることができた毎日でした。「そこまで言ってしまうの?」と思うほど、時代を切るようなせりふの数々が出てきますが、それは実は愛の裏返しだったり、隠された意味があったり、すごく考えさせられました。そんな脚本を書かれたつかさんは、本当にすごい方なんだと未熟ながらも日々感じていましたし、それを少しでもお伝えする役割を頂けてありがたく思っていました。

-「新・幕末純情伝」は、幕末の京都を舞台に、新撰組の沖田総司が実は女だったという着想のもと、激動の時代を生きた志士たちの姿が描かれます。台本を読んで、どんな感想を持ちましたか。

 いろいろな感情が芽生えてくる作品だなと思いました。この物語に登場する人物たちは、みんなそれぞれの立場で国を良くしようと考えているだけなのに、刀を持って殺し合わなければいけなかった。そんな時代があったということは、きちんと語り継いでいかなくてはいけないなと思いました。私が演じさせていただく沖田もこの時代に翻弄(ほんろう)されて、いろいろと大変な目に遭いますが、実はひたすら愛を求めていた人なのかなと感じて、(台本を)読んですごく胸が苦しくなる瞬間もありました。

-どんなところを意識し演じたいですか。

 「人斬りといったら沖田」といわれていたぐらい、剣術の技術があった方なので、そこは見ている方にも伝わるように殺陣の稽古も頑張りたいと思います。それから、今作では、沖田が女性という設定なので、女性だからこそ見せられる強さの中にあるはかなさや人を引きつける魅力をお見せできるよう、丁寧に稽古していきたいです。

-本作では、菅井さんの殺陣も見どころだと思いますが、今(取材時)はどんな稽古をしていますか。

 まだ本格的な稽古前なので、これまで沖田を演じた方の映像を見させていただいたり、以前に通ったことがある殺陣の教室に行って基礎を教えていただいたりしています。ダンスとはまた違う難しさややりがいを感じているので、印象に残るものになればいいなと思いますし、気持ちで相手に負けないようにしないといけないなと感じました。

-ところで、本作は菅井さんにとってグループ卒業後、第一弾となる舞台ですが、グループを卒業後は、どのような活動をしていきたいと考えていますか。

 何にでもチャレンジしたいという思いはありますが、その中でも役者を軸にできるように、これからも続けられる努力をしていこうと思っています。グループで培った度胸や辛抱強さや、グループでのたくさんの経験を生かして、特にこの1年はいろいろなことに挑戦していきたいですし、たくさんのエネルギーを内から出せるような、心の豊かさを持ったような役者になりたいなと思ってます。