国産ドローンメーカーのACSL(東京都江戸川区)は1月16日、国連専門機関である万国郵便連合(UPU)の諮問委員会に加盟したと発表した。ACSLは「ドローン関連企業としての加盟は世界で初めてだ」としている。
ACSLは2013年に設立。産業用ドローンの開発を手がけ、日本郵便(東京都千代田区)と一緒に日本で初めて「レベル3飛行」(補助者なし目視外飛行)を実現し、22年12月には「レベル4」(有人地帯における目視外飛行)での運用を前提とした新たな物流専用ドローンを発表した。
ACSLによると、ドローンを活用した郵便・物流の課題解決に積極的に取り組んできたことなどを評価され、加盟が実現したという。同社は「加盟により世界各国におけるドローンを活用した郵便・物流サービスに関するシステムやガイドラインなどの標準化、日本が実施してきた実証を、連携しながら各国へ展開していくことができる」としている。
今回の加盟について、UPU事務局長の目時政彦氏は「国際郵便の可能性を広げる手段として、ドローンには非常に期待をしている。ACSLには、実証実験による知見が多く蓄積されており、国際郵便における各種課題の早期発見や対策の検討などに一緒に取り組んでいける存在だ」とコメントした。