今年は、『仁義なき戦い』などで知られ、2003年に他界した映画監督・深作欣二の没後20年。CS放送局・衛星劇場(松竹ブロードキャスティング・東京)では、「没後20年 映画監督 深作欣二」特集を5カ月連続で組んでいるが、その一環として代表作の一本『蒲田行進曲』(1982年)の思い出を主要キャストが振り返る番組『「蒲田行進曲」放送記念特番 小夏×銀ちゃん×ヤスの同窓会』を3月23日(木)午後0:30~と30日(木)午後8:00~に放送する。
映画『蒲田行進曲』は、つかこうへいの舞台劇を映像化した人情コメディー。『新選組』を撮影中の映画撮影所を舞台に、土方歳三役の時代劇スター・銀ちゃんから、妊娠した愛人・小夏を押し付けられた大部屋俳優・ヤスのけなげな奮闘を描く。銀ちゃんを演じた風間杜夫とヤス役の平田満は当時まだ無名で、この映画でブレークした。
番組では、小夏役の松坂慶子、風間、平田が三者三様の立場から名作『蒲田行進曲』を振り返る。1980年代の撮影所の雰囲気や3人で歌った主題歌のレコーディング、深作欣二監督とのエピソードなど深作ファン、映画ファン垂ぜんの内容で、特に全カットされたすき焼き屋シーンの裏話は必見だ。また、舞台出身の風間と平田にとってつかこうへいは恩人で、彼との思い出は演劇ファンにも貴重な見逃せないものだろう。
衛星劇場の「没後20年 映画監督 深作欣二」特集では、他にもこの3人が再び共演した『上海バンスキング』(84年)や美輪明宏主演『黒蜥蜴』(68年)『黒薔薇の館』(69年)などが放送される。