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アート作品展「廃材から描く展」 各地の廃材を再利用して「絵の具」を創作する田村綾海さんの個展

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 長崎と東京に活動拠点を構えながら、キャンピングカーで旅をする画家・田村綾海(たむら・あやみ)さん。2年前に実施したクラウドファンディングに寄せられた支援でキャンピングカー1台を購入し、“動くアトリエ”として活用しながら全国を旅している。田村さんは、訪れた土地で取れる廃材を再利用して“見る人に未来を考えてもらう作品”を制作。12月2日(土)~10日(日)には、第2回となる個展「廃材から描く展2023 -Ayami exhibition-」を東京・渋谷の「デザインフェスタギャラリーイースト」で開催する。入場無料。期間中の11時~20時まで(最終日は17時まで)。

デザインフェスタギャラリーイースト
デザインフェスタギャラリーイースト

 11都道府県を訪れた中で“日本の100年後”をテーマに制作した12作品が集う。作品では廃材元のストーリーや地域の残したい文化・自然の声・歴史等を表現している。現地に自ら出向き、現地の人の声を聞き、自分の目で見て感じることを大切に制作してきた作品の一例は、「隅田川で採取した桜の枝とリノベーションの廃材を用いた作品」「有明海で採取したヘドロを用いた作品」「江ノ島で採取した海洋ゴミを用いた作品」など。今回の「廃材から描く展」では、鵜飼のかがり火のたいまつ、鹿の角・骨、隅田川の桜、処分される水草等を用いて作画された作品を展示する。12月2日には、ジビエ事業者を招いてのトークイベントも予定している。

有明海で採取したヘドロを用いた作品
有明海で採取したヘドロを用いた作品

 

 今回の個展開催に当たり、田村さんは、印象的な出会いとして「鹿の狩猟に同行したこと」を挙げている。「命をいただく瞬間・猟師さんの思いに触れ、命を生かすお手伝いをしたいと考えました。活用法が少ない鹿の骨や角を一度絵の具に変えることは至難の業でしたが、試行錯誤を繰り返して平面作品を作れるようになりました」と田村さん。「廃材を用いたアートに関心がある方にも、初めて目にする方にも、十分にご満足いただけるクオリティーの個展を目指しておりますので、気兼ねなくお越しください」と呼び掛けている。