ジェンダー

女性向けキャリア支援事業のNewMeが1周年記念イベントを開催 オープニングセッションには申真衣さん、山崎怜奈さん、笹川友里さんが登壇

(左から)NewMe笹川友里CCO、タレント・ラジオパーソナリティ山崎怜奈さん、GENDA申真衣社長、NewMe篠原さくらCEO

 女性のキャリアを応援するNewMe(東京)は、ローンチ(創業)1周年記念として「Inspire Women’s Choice ミレニアル世代×働く女性の祭典 ~キャリア・ライフを踏み出す一歩に出逢う~」を1月19日に都内で開催した。イベントには抽選で約500人の女性が来場。オープニングセッション「やりたいことは全部諦めなくていい。自分らしくキャリアもライフも充実させる欲張りマインドのすすめ。」をテーマに、株式会社GENDA代表取締役社長申真衣さんとタレント・ラジオパーソナリティーの山崎怜奈さん、NewMe株式会社CCO笹川友里さんが登壇した。

お二人の中にある「欲張りマインドとは?」

 「欲張りがキーワードと聞いて、ダイヤのネックレスをつけてきた」と笑う申さんは「欲しいものを言語化する、ということは気を付けています。ジュエリーだったり、仕事でやりたいことだったり。自分の欲望の輪郭をはっきりさせて、仕事でも目標を明確化しています。それをブレークダウンし、そのために何をすべきか、どうあるべきかを考えるようにしています」

 一方の山崎さんは「仕事もしたいし、休みも欲しいし、人にも会いたい。今は仕事の依頼はほとんど断らないマインドなのですが、その代わりに絶対に休みたいタイミングは前々から決めています。私自身は個人事業主なので、仕事が早めに終わる日を有効に使うなど工夫して過ごしています」

 ここで笹川さんから質問が。「30代になった今でこそ無茶はやめようと思うようになりましたけど、20代は結構断るということが難しかったんですよね。申さんはどのように線引きしているんですか?」

 申さんいわく「若い頃は仕事においてみんなに好かれることが大事だったりもしますよね。かわいがってもらって、教えてもらうことで早く成長できる部分もあるし。一方で管理職になると好かれない、嫌われかねないことを言わなければならないシチュエーションが出てきます」

 山崎さんからも「全員に好かれるなんて無理だし、自分で自分の嫌いな点もある。自分を好きでいてくれる人がいればいいかなと思っています。遮断じゃなくて距離感を工夫するという発想ですね」

常にチャレンジを続けるために心掛けていることは?

GENDA申真衣社長

 申さんは「心若くいたいとは思いますね。年を重ねるとあれもこれもできなくなると思いがちですけど、バリアーになっているのは自分の心持ちのような気がするんです。断捨離が好きなんですが、持っているものを捨てると新しいものが入ってくる感覚があって。自分がしがみついているものを捨てると心が開いていくのを感じるので、自分でも心掛けています」

 25歳で乃木坂46を卒業した山崎さんは、24歳の途中からキャリアに満足を感じ始めていたと言います。「(前職を)嫌な気持ちで辞めない、とは思っていたのですが、逆に居心地がいい環境になってしまって。今自分が背負っているものの中で一番楽に働けているものを取り除かないと新しいものを取り入れられないと思ったんです。自分が背負っているリュックの中身を下ろす、交換するというイメージです。バリキャリのロールモデルがまだまだ多いのですが、全員が体力お化けではないじゃないですか」

 一方の申さんは「大企業で出世していくと周りには(そのキャリアを捨てることが)もったいないと言われたんですが、当時、今の自分であればリュックを下ろしてもやりたくなったらまたいつでもできると思いました。捨てるのがもったいない、ではなく、積み上げたものはどこかに置いておけるという発想で、ダメだったら戻ればいいかなという感覚でした。

オープニングセッションの様子

独自の道を切り開くために心掛けていることとは? 

 申さんは、会社員時代に頻繁な社内異動を経験した上で、「キャリアの最初の方は(専門性が養えず)苦戦したのですが、結果的に同期などと比べて視野が広がりました。従来の会社的な「いい道筋」じゃなくても、あえてユニークになることがジョブセキュリティーをあげる、つまりオリジナリティーのある人材になり、自分の価値になるんですよね。人とちょっとキャリアをずらしていこうという発想になりました。

 山崎さんはグループ在籍当時から「周りがみんな本当にかわいくて、骨では勝負できないと思った」と笑いました。「一社会人として生きていくと考えた時、やっぱりビジュアル以外に自分の強みを持たないといけないと思いました。10人に1人の個性でも、3つ掛け合わせれば1000分の1。自分が元々好きなもので、どれが希少か、レッドオーシャンかを考えました。その結果、表に出すのをやめた個性もあります」

 同じくユニークなキャリアを重ねてきた笹川さんも、会社員を辞めて独立する時を思い返すと「あの頃の焦燥感や恐れは、看板がなくなった時に自分に何ができるんだろうという気持ちからきていた」と振り返り、「最初の1歩目が一番怖くて、2歩目以降は思ったよりも比較的軽やかにいける気がします」と話した。

周りからの期待に応える、自分で設定した目標をクリアする上で意識していることは?

NewMe笹川友里CCO

 もう一つ、女性から寄せられるキャリアの悩みに多いのは「周りからの期待に応えられるか不安」というもの。

 ところが申さんは意外にも「私は期待に応えようと思っていないんです」と回答。「置かれた場で誰かから期待されることを察しても、それを人からのものではなく、自分の目標に設定しなおしています。人からの期待より高いことも低いことも、方向が違うこともありますが、目標は自分でコントロールしたいので」

 山崎さんも「周りから期待されている、求められていると思うと動けなくなるので、そう思わないようにしています。期待されているところに(パフォーマンスを)置きにいくのは想定内なので、相手も自分も面白くないんじゃないかな、と。相手の期待を察しつつ、ちょっと飛び越えてみようかなとか、表情で表現してみようかなとか、あえてスパイスを足すようにしています」

 力強いアドバイスをいただいたところで、お二人にとっての「リラックス方法」を聞いてみると、申さんは「子どもといると自然とスイッチオフできるかもしれません。子どもができる前は仕事のことを考えて寝られなくなったりもしましたが、今はリフレッシュできるようになりましたね。子どもに愛されると元気が出ます。あとは体が落ち着くと心が落ち着くと思っているので、しっかり休息しようと心がけています」

 山崎さんは「私は家に帰ってもつい仕事をしてしまったりするのですが、人と会ってご飯を食べたりお酒を飲んだりしながらいろんな話をするとリラックスできるのかも」。これには笹川さんからも「私は人と会いたいという気持ちがメンタルのバロメーターになっています。人に会うのがかなりおっくうになったらアラート発動だなと思ってあえてオフの時間を作っています」と共感のコメントがありました。

 最後にお二人から「今日ここにきて、これだけ女性がいっぱいいて、とてもいい気を頂けた気がして気持ちが上がりました(申さん)」「私も道半ばなので今後のキャリアがどうなっていくのかわかりませんが、自分だけは自分の味方でいてあげようと常々思っていて、その下地の部分が改めてクリアーになった気がします(山崎さん)」という感想をいただき、クロージングとなった。

 イベント当日は、他にも「管理職、経営者、令和の多様な女性リーダー像を知る!」「未経験での挑戦も増える【女性×エンジニア】。新時代のキャリアの可能性を考える。」「仕事、結婚、子育て、DINKs。自分に合った人生の楽しみ方に出逢う。」「転職、副業、リスキリング、MBA…自分にマッチするキャリアチャレンジを見つけよう!」の4つのテーマでセッションが行われた。また、会場には女性がいきいきと活躍している企業や働く女性に寄り添うアイテムを扱う企業のブースが設置され、多くの参加者でにぎわった。

※本記事は、NewMe との連携企画です。