韓国の現代自動車の日本法人「ヒョンデモビリティジャパン」は、来月半ばに大阪・心斎橋で、直営のショールーム「カスタマー・エクスペリエンス・センター(CXC)」を開業する。ヒョンデは、2022年に乗用車部門が日本市場に再参入。直営ショールームは横浜だけだったが、関西でも販促を本格的に強化する。

5日には、韓流ファンも大勢訪れる大阪・鶴橋のコリアタウンそばにある御幸森神社で展示会を実施。韓国系の人が多く住む同エリアのコミュニティーでは日韓の共生が進む。地元の支援もあり、珍しいスタイルの展示会が実現した。
ヒョンデモビリティジャパンCXC室の関根隆行ディレクターは「しっかり根を張って成長し、つくった人の思いやヒョンデならではのおもてなし機能を日本の顧客に知ってもらいたい」とあいさつ。境内では、10日に日本で発売する小型電気自動車(EV)「インスター」など4モデルを展示し、家族連れらが乗り心地を試したり、性能をスタッフに聞いたりしていた。

大阪のショールームは心斎橋の長堀通り沿いにあり、1階にショールーム、2階に購入相談などを行うラウンジがある。心斎橋の街を走る試乗コースを設け、来店者に乗車体験を促す。
インスターは先行予約のみで300台を超えた。ショッピングセンターの展示イベントでも成約が出るなど、好反応を得ている。日本自動車輸入組合(JAIA)によると、ヒョンデの24年度の新規登録台数は472台。今年はインスターなどの販促を強化し、大きな飛躍を目指す。大阪に続き、年内には福岡でも新たな店舗を開業予定だ。
ヒョンデ大阪CXCの本郷義人氏(ヒョンデモビリティジャパンCXC室チームリーダー)は「街中でヒョンデの車を見た人が増えれば、ショールームに来てもらえる機会も増える。ショールームを韓国の文化や車と出会う場にしたい」と意気込んだ。
