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向井理「まさか3年間もこの格好をするとは思わなかったです(笑)」『パリピ孔明 THE MOVIE』【インタビュー】

 なぜか現代の渋谷に転生した三国時代の天才軍師・諸葛孔明は、アマチュアシンガーの月見英子(上白石萌歌)の軍師となり、共に音楽の力で“天下泰平”を目指すことになる。人気コミックを原作とするテレビドラマを映画化した『パリピ孔明 THE MOVIE』が、4月25日から全国公開される。本作でドラマに続いて主人公の孔明を演じた向井理に話を聞いた。

向井理 (C)エンタメOVO

-映画化が決まった時の思いは?

 おととしの10月ぐらいに、「あんなシーン撮ったな」などと思いながらドラマのオンエアを見ていました。その辺りで、楽曲のリリースイベントをやった際に映画化が決まったことを聞きました。ドラマの撮影中だったら「おー!」となったと思うのですが、もうドラマは一段落して、違う作品にも入っていたので、映画化が決まった喜びよりも一瞬ポカンとする感じでした(笑)。でもちょうどオンエアしたドラマを見ていて、カット割りやカメラもいろいろとこだわっているのを知っていたし、音楽も映画っぽいなと思ったんです。なので、家のテレビで見るのももちろん悪くはないのですが、音響などにこだわった映画館で見る方が、音楽ものとしてはもっと衝撃を与えられるでしょうし、親和性は意外と映画の方が高いのかなと思ったので、これはいいかもしれないとだんだん納得していきました。

 それとともに、連ドラの時のチームの居心地がすごくよかったんです。メークも衣装も、音声部やカメラもそうですし、もちろんキャストの方々も。いろんな人たちとすごくいい環境で仕事ができたので、単純にその人たちとまた仕事ができるのがうれしかったです。また、連ドラで原作の最後の方まで描いてしまったので、どういうふうにストーリーが出来上がっていくのだろうというのが楽しみでした。

-映画化に当たって何か準備したことはありましたか。

 孔明のキャラクターは、転生物なのであり得ない設定ではありますけど、割と完成された状態で転生してきていると思っていたので、連ドラの時も1話から10話まであまり変わっていないんです。僕の中で成長させたくなかったというか、成長し切った状態で生きていると思っていたし、感情のブレもほとんどなかったので、それは映画でも継続したいと思いました。だから改めて映画で何か新しいことをするつもりもなかったので、特に何も変えていないです。逆にあの格好で普通のしゃべり方をするのがちょっと恥ずかしいぐらいでした。

-ドラマから映画化へ。その反響の大きさについてどう感じていますか。

 SNSを当時はやっていなかったので詳細は全然分からなくて…。ただ、盛り上がっているというニュアンスは何となく伝わってきました。もともと原作やアニメがすごく人気だったので、実写化するのはとてもハードルが高かったのですが、僕たちなりにいろいろと工夫をしたり、こだわったところはありました。お芝居も普段とはちょっと違う癖をつけてみたりしましたが、それは見ている人たちにとっては関係ないですし、結局は面白いか面白くないかだと思うんです。でも、いい反響が多かったことが映画化につながったとも思うので、いろいろと工夫してきたかいがあったなと思います。もちろん初めから映画化を目指していたわけでもないですし、単純に連ドラとして1人でも多くの人に見てもらい、楽しんでもらうことがやりがいなので、映画化はご褒美みたいなものです。

-この映画の音楽についてはどう思いますか。

 音楽って身の回りにあるものだと思いますし、音を楽しむものだから、本作はどの世代にも楽しんでいただける作品になったと思います。そしてこの映画には、いわゆる写真映えするような衣装とか小道具がいっぱい出てくるので、そういう見た目でも楽しんでもらえると思います。