
自然との共生を目指すウミガメ専門の博物館、徳島県美波町にある「日和佐うみがめ博物館 カレッタ」が、2年間の休館期間を経て7月19日(土)に新しく生まれ変わる。同日11時から一般公開をスタートする。
1985年のオープンから37年、1998年にリニューアルを行って以来の全面改修。今回のリニューアルに当たっては、絶滅が心配されるアカウミガメの人工繁殖や繁殖地となる砂浜の保全、飼育動物のアニマルウェルフェア、町の歴史のグローバルな発信や次世代の育成など、世界でも先駆とされるウミガメ保護の歴史を発信し、気持ちを新たにウミガメや自然との共生を目指すという新たな理念を掲げた。
具体的には、「アニマルウェルフェア」(動物福祉)を重視し、現在の学術研究、学識者などの意見を取り入れ、ウミガメの成長過程に適した水温・水質・ウミガメ同士が広々と泳げるプールの形状など、飼育環境を改善。ウミガメの生態はまだまだ不明なことも多く、年々新しい学術発表がされている中、ウミガメ保護の意義を正しく伝えるために、最新の学術内容を取り入れつつ、子どもから大人までがウミガメの生態や保護活動などについて学ぶことができるよう、分かりやすい展示内容や解説・紹介へと見直した。
新型の「大亀プール」が新しく登場。新展示コーナーには、2億年ものカメの歩みをフロア全体に描いた「カメの進化」や町とウミガメとの70年の歴史を追体験する「ウミガメと共に歩んだ町」、バーチャルゲームを通して減少要因を知ってもらう「環境問題とウミガメ」、保護関係者に加わるための実践方法を紹介した「ウミガメの調査活動」など、楽しく学べる内容を満載している。
7月16日(水)・17日(木)は町民限定の先行無料公開期間。美波町へのふるさと納税をすると、この2日間に町民以外でも入館できる先行入館券が、「カレッタオリジナルぬいぐるみくじ」や「美波町限定のウミガメ型SDG’sピンバッチ」とセットで返礼品として贈られる。