カルチャー

地域の笑顔と⽂化をお寺がつなぐ エンタメ感と癒やしがあふれるプログラムで心を軽くする2日間

 地域のあちこちにあるお寺。名前は知っていても行ったことがない、仏教には縁がないなど、長年住んでいても足を運んだことがない人も少なくない。福井県越前市では、地域のお寺を町の資源ととらえ、宗派に関係なく、⼦どもから⼤⼈までさまざまな⼈に集ってもらい、気軽に楽しんでもらおうと、イベント「味真野 お寺びらき」(つなぐ・福井県越前市)を11⽉ 8⽇(⼟)・9⽇(⽇)の2⽇間にわたり開催する。時間は10時~20時。

 ⼀般の住⺠有志でつくる実⾏委員会が運営の中⼼となり、地区内外のいろいろな宗派のお坊さんたちが協⼒するイベント。メイン会場となる味真野(あじまの)地区では、仏教や⽇本⽂化にちなんだ法話やトーク、伝統芸能である越前万歳(国指定重要無形⽂化財)や落語の披露、お坊さんと対話できるカフェコーナーなど、エンタメ感と癒やしがあふれるプログラムをたくさん用意している。地域の歴史や魅⼒に触れるまち歩きも開催され、キッチンカーや屋台なども出る。

 福井県は、全国に10派ある浄⼟真宗の本⼭のうち、4つが存在する信仰が根強い地域。味真野地区でも、真宗出雲路派の本⼭・毫攝寺(ごうしょうじ)を中⼼に豊かな信仰と⽂化が息づいてきたが、かつて地域コミュニティーの中⼼だったお寺は、現在では檀信徒など特定の⼈々や、特別な⽇だけしか訪れない場所になりつつある。そこで、お寺が持つ「⼼の安らぎ」や「学び」の価値を⾒直し、地域の⼒とするべく「お寺びらき」プロジェクトが発⾜したという。