2026年、大阪の発展を語る上で欠かせない「西の五代」こと五代友厚が、生誕190年を迎えた。1836年生まれのこの稀代の実業家を祝し、彼が設立に尽力した大阪取引所(大阪市北浜)で特別イベントが幕を開けた。
取引所でスタンプラリー
生誕190年を記念した今年は、例年以上に趣向を凝らしている。2月10日・12日・13日に行われるスタンプラリーでは、大阪取引所と大阪企業家ミュージアムの2カ所を巡ることで、先着順にて「ミラー付きエチケットブラシ」が贈呈される。さらに、SNSへの投稿やアンケートに協力した来場者には記念品も用意されている。
大阪取引所職員の玉岡真一さんは、「取引所は敷居が高いと思われているので、朝の連続テレビ小説などを通じて広く親しまれている五代友厚のイベントを開催することによって、少しでも身近に感じていただき、取引所の認知度を高めていきたいと考えています」と狙いを語った。


五代友厚直筆の水墨画を展示
現在、大阪取引所内のOSEギャラリーで公開されている特別展示は、五代友厚の多才さを改めて世に知らしめる内容となっている。注目すべきは五代直筆の水墨画だ。経済人としての顔だけでなく、教養豊かな文化人としての側面を間近に感じることができる。
また、会場には取引所の設立時に五代がその意義などを記した「設立趣意書」や、自ら私財を投じたことが分かる「株主名簿」の写しも展示されている。この名簿には、現代の紙幣の顔として知られる渋沢栄一の名も記されており、当時の東西の巨頭が手を取り合って日本の近代経済を築き上げたことが分かる。こうした業績をたたえ、来場者がメッセージを貼り付けられる五代友厚像の特大パネルも設置されている。

次世代への金融教育
取引所のこうした活動の根底には、現代の金融環境に対する強い使命感がある。日経平均株価が5万7000円を超える歴史的な展開を見せる中、個人の投資熱はかつてないほど高まっている。しかし、国内唯一のデリバティブ専門取引所として同所が扱う先物やオプションなどの高度な金融商品については、いまだに「怖い」というイメージが根強い。
「先物と聞くと、おじいちゃんが大豆で失敗して家を売ったとか、そんなイメージを抱かれている。でも今はデリバティブの仕組みもいろいろ整備されて、リスクを抑えた方法ができつつあります」と玉岡さんは説明する。
デリバティブは、投資経験を積んだ人がさらなるパフォーマンス向上を目指したり、株価下落時のリスクヘッジとしても活用できる優れものだ。取引所ではこうした金融への理解を広げるため、学生向け投資イベントなど、若い世代にフラットな目線で金融商品を知ってもらい、リスクを抑えた新しい投資の手段を正しく理解してもらう取り組みを展開している。
五代イヤーの幕開けを飾る今回の催し。まずは、五代友厚が切り拓いた歴史と、進化し続ける金融の今を知るために、大阪取引所の扉を叩いてみるのはいかが。

「五代友厚生誕スタンプラリー&特別展示」は2月13日(金)まで。2月28日(土)開催「JPX投資カレッジ2026」は学生投資連合USICとの共催で、高校生・大学生が対象。大阪取引所公式サイトより事前予約必須。









