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中村隼人、横浜流星と作り上げる「2人の違いがぶつかる殺陣」 舞台「巌流島」【インタビュー】

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-本作は隼人さんにとって、歌舞伎以外では初めての大規模な舞台出演となります。初めての挑戦に際して、楽しみにしていることは?

 歌舞伎は、これまで何十人もの先人たちが務めてきた役を演じます。歴史を重ね、演出的にも研ぎ澄まされて今に至るため、お手本とするべきものがたくさんあります。その分、しなくてはいけないことや、やってはいけない“お約束ごと”もあります。なので、本作のような公演は、自分で作った役を演じるという、歌舞伎とは全く違うものになると思います。比べられる対象がいないというのは、ある種の怖さもありますが、面白さもある。それは楽しみなところです。

-ところで、隼人さんは、いつ頃から歌舞伎俳優になることを考えていたのですか。

 決意したのは、中学2年生ぐらいだったと思います。高校進学について考える中で、「もっと歌舞伎をやりたい」と感じ、芸能活動が可能な学校を選ぶという決断をしました。

-当時、歌舞伎のどんなところに魅力を感じていましたか。

 まず、努力しても努力しても、まだ超えなければいけない壁があるというところだと思います。先人たちの作った壁を超えたいという役者としてのプライドがありますし、そうした刺激が僕を動かしているところがあります。それから、単純に歌舞伎が好きなんですよ。楽しい。楽しいけれど、好きだけど、嫌い(笑)。すごく矛盾していますが、そんな感覚です。

-今後、目指す姿は?

 もちろん頂いたお仕事を頑張るというのは当然ですが、僕自身が目標としているのは、「歌舞伎から必要とされる人間になる」ということ。歌舞伎界も今後、さらに苦しい時期が訪れると思いますが、それを乗り越えるべく、自分自身が歌舞伎の舞台に出ることはもちろん、それ以外の活動も積極的に行い、成長して戻ってくることが大事だと思っています。

(取材・文・写真/嶋田真己)

舞台「巌流島」

 舞台「巌流島」は、2023年2月10日~22日に都内・明治座ほか、金沢、新潟、秋田、名古屋、神戸、高松、福岡で上演。
公式サイト https://ganryujima-ntv.jp