カルチャー

「伝統技術×新しいアイデア」の公募展国立新美術館で300点展示

 伝統工芸という言葉は、なんとなく昔の芸術的な工芸品という印象をまとっているけれど、受け継がれてきた技術を使って現代の暮らしに似合うモノたちが次々に生まれている。そんな市場性のある伝統的工芸品を公募、約300点を展示する第49回「全国伝統的工芸品公募展」(伝統的工芸品産業振興協会・東京)が11月29日~12月9日に東京の国立新美術館で開催される。

 伝統的な技術・技法に現代的な新しいアイデアを取り入れた伝統工芸作品を広く公募・審査し、優秀作品には「内閣総理大臣賞」などさまざまな賞がおくられる。昨年の同賞には、琉球びんがた(沖縄県)の振り袖 「雲に椿牡丹」が選ばれた。「紅型という形式が決まっている中でグラフィック感覚が優れており、晴れやかな紅型、重すぎない色柄に加え、白の使い方が効いている」と評価された。受賞・入選作品は、後日「伝統工芸 青山スクエア」(東京)で「優秀作品展」として再展示する。どちらも観覧は無料。