-劇中に「人は誰だって、幾つもの顔を使って生きている」というせりふが出てきますが、竹内さん自身も、幾つもの顔を使い分けているなと感じますか。
主人公の獅子舞が言うせりふなのですが、これって結構みんな図星なんじゃないかなと。意識的に変えている人もいれば、自分がいる場所や状況に応じて、知らない間にいろんな顔を使い分けている人も多いのではないかなと思います。僕も仕事をしているときと家に帰ったときとでは違うと思いますし、ドラマを撮影している中で、このチームではこういうたたずまいでやっていくといいのかな、とか考えながら順応しているので、周りとコミュニケーションを取って生きていく中で、おのずと変わっているんだと思います。
-竹内さんは、今の若い俳優の中でも、今回の作品のように人間の真の姿に迫るような作品に多く出演している印象があります。ご自身がそのような作品に魅力を感じているのでしょうか。
僕自身も人間そのものに迫っていくような作品に魅力を感じます。僕はヒューマンドラマといわれる作品でも、コメディーに振り切っているような作品でも、その役のどこかに人間くささが欲しいと思って深堀りしているので、もしかしたら僕の役作りの仕方が、そのように見えるのかもしれないなと思います。
-最後に、ドラマの見どころと注目して見てほしいポイントをお願いします。
事件の黒幕は誰なのか、最後まで本当にハラハラドキドキすると思います。僕が演じる元村周太の交代人格が色とりどりに出現するシーンや、沢村さんと掛け合いをするお芝居のシーンは重厚感があって、一番の見どころだと思います。
(取材・文/小宮山あきの)