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山本耕史、人生を変えたのは結婚と子ども「あのまま変わらないでいたら、死んでいたんじゃないかなと思います」【インタビュー】

-要らなかったものとは、虚勢だったり、プライドだったりということですか。

 もちろん、そうした内面的なものもありますが、単純に毎日外食して、毎日飲みに出ていたのがなくなったということです。妻は、あまりいろいろな交流を持たないタイプなので、自分とは全く違う生き方をしてきた人なんです。僕はお金もバーッとばらまいてしまう。もちろん、そうした過去が全部無駄だったとは思いません。ただ、今はもういいかなと。そうしたエネルギーや気持ちが今は全部家族に向かっている。気持ちが向く方向が変わりました。

-山本さんにとって、それだけ結婚が大きな出来事だったんですね。

 結婚をしたからといって変わらない人もいると思いますし、それが悪いことだとは思いませんよ。ただ、僕の場合はそうだっただけ。でも、あのまま変わらないでいたら、死んでいたんじゃないかなと思います。寝ないで、お酒を飲んで…よくあんな生活で生きていられたなと思います。

-では、もしそのプスのように、9つの命があったとしたらどうしますか。

 いくつかはそこで落とさなくてもいいという命の落とし方をするんでしょうね。「いいよいいよ、俺、9つあるから」と言って、人のために死んだりするんだろうなと思います。ただ、残りが少なくなったら使うところを厳選するようになり、最後の一つになったらやっぱりおびえるんだと思います。そう考えると、そこもまたプスとの共通点ですね。

(取材・文・写真/嶋田真己)

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