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大沢あかね、舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」出演は「人生で経験したことがないような新たな気持ち」【インタビュー】

-公演をご覧になった率直な感想は?

 すでに4、5回くらい見ていますが、スケールが大きい作品ですよね。観客も巻き込んで、みんなで魔法の世界に入れるというのが、すごく楽しいところだなと思います。それから、親子の物語でもあるので、親の気持ちに共感できるところも多かったです。「子どもがいると、そういうこと言っちゃうよね」と、思うシーンがたくさんありました。本当に感動する物語だなと思います。

-劇中には、ハリー親子の他にもマルフォイ親子、ハーマイオニー親子も出てきますが、大沢さんとしてはどの親子に一番共感しましたか。

 やっぱりハリーと(息子の)アルバスの関係ですね。本当はお互いのことを思っているけれども、素直になれないという関係が自分と重なりました。私の家は、どちらかというと私がシャイなタイプで、夫が表現力豊かなんですよ。私が「ここでもっとこう言っておけばよかったな」と(ハリーのように)思うタイプなので、ハリーに共感できるところも多かったです。なかなか自分の思いを伝えられないハリーを支えているジニーはすばらしい女性だと思いますし、すごくすてきな夫婦だなと思いながら台本を読みました。それから、アルバスは、ハリー・ポッターというものすごい魔法使いの子どもですから、そうした意味でも、私の子どもたちにも見て、何かを感じてもらえたらいいなと思いました。親が2人ともテレビに出ているので、きっとつらい経験もあると思うんですよ。私たちには言いませんが。そうしたところは、(子どもたちは)アルバスの気持ちに似ているところがあるんじゃないかなと思いながら台本を読んでいます。

-大沢さんが演じるジニー・ポッターにはどんな印象がありますか。

 とにかく強い人。子どもが3人いて、ハリーが頼りない場面があっても「大丈夫よ」と明るく背中を押してあげられる。決して自分が前に出ることはないけれど、ハリーを支えている、明るくたくましい女性だなと思います。

-ハリーに共感できるというお話もありましたが、ジニーに似ているところはありますか。

 ないです(笑)。ジニーはその場の空気を読んで、たとえ怒りたい気持ちがあっても、自分の気持ちを抑えるのがすごく上手。でも、私だったら怒ってしまいます(笑)。私なら「何やってんの!」と言ってしまいますが、ジニーは「大丈夫、気にしないで」と言ってあげられる大人な女性だなと思います。

-今回、Wキャストでジニーを演じる白羽ゆりさんの印象は?

 まだお会いできていないのですが、先日、白羽さんが演じているジニーを見に行って、とてもすてきでした。強くて、たくましくて、上品で。きっとそれぞれのジニーの演じ方があると思うので、良いところを学びつつ、自分らしさを出していけたらいいなと改めて思いました。

-劇中には、魔法もたくさん出てきますが、特に印象に残っている魔法は?

 電話ボックスでハリーが突然消えてしまうシーンなど、いろいろとありますが、一番驚いたのはポリジュースを飲んで急に外見が変わってしまうところですね。一体いつどこで、何が起こったの? と、びっくりしました。ただ、仕掛けを聞いても誰も教えてくれないんですよ(笑)。ジニーが関わっていないシーンなので。どうなっているのか知りたいです(笑)。

-そうした魔法も含めて、子どもから大人まで楽しめる作品だと思いますが、特に子どもたちが見るときにおすすめしたいポイントを教えてください。

 3時間40分という長い公演ですが、全く長さを感じないですし、飽きさせない作品です。ところどころにちりばめられた魔法は、あっと驚くようなシーンがとても多いと思うので、小さなお子さんでも喜んで見ていただけると思います。それに、お父さんやお母さんへの気持ちが再確認できる、家族の愛情を描いた物語でもあるので、親子でもぜひ見に来てほしいなと思います。

-ちなみに、大沢さんが子育てで大切にしていることは?

 夫が芸人さんということもあって、常に笑っていたいと思っています。そもそも、私も明るい家庭が理想ですから。今作で、ジニーとハリーは、さまざまな壁にぶち当たって、笑っていられない場面もありますが、「最後はみんな幸せに笑っていたらいいよね」という思いを感じるので、理想とするところに似ているなと思います。

(取材・文・写真/嶋田真己)

  舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」は、都内・TBS赤坂ACTシアターでロングラン上演中。

 

舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」