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早瀬憩「撮影中は朝子と一心同体で生きた感覚がありました」感動のヒューマンサスペンスで入魂の演技『私はあなたを知らない、』【インタビュー】

早瀬憩(C)エンタメOVO

-中野監督は、早瀬さんのクランクアップ時の様子について「崩れ落ちるように」と語っていますが、当時の心境はいかがでしたか。

 撮影中は朝子と一心同体で生きた感覚があったので、クランクアップしたときは「うれしい」でも「寂しい」でもなく、何とも言えないものがありました。監督も「よく頑張った」と声を掛けてくださったので、いろいろな感情が湧き上がってきて…。そのときの感情に最も近い言葉を探すなら、「達成感」ということになるのかもしれません。

-熱演の秘密が垣間見えるお話をありがとうございます。ところで、早瀬さんは今年、俳優デビューから5年を迎え、本作も含めて目覚ましいご活躍が続きます。その中で、お芝居に対する思いが変わってきた部分はありますか。

 5年間、あっという間でした。今も日々勉強ですが、「お芝居が楽しい」という気持ちは始めた頃からずっと変わりません。

-むしろ、そういう思いは作品を重ねるごとに深まっているのでしょうか。

 ものすごく深まってきています。お芝居はもちろんのこと、私自身、人との出会いを大切にしていますが、この仕事は一期一会で、現場ごとに皆さんが集まり、終われば解散…の繰り返しです。その中で、さまざまな監督や共演者、スタッフの皆さんと出会い、その都度、多くのことを学ばせていただいています。私は、皆さんが一丸となって「いい作品を作ろう」と取り組む現場の空気感が大好きで、いつも「一秒でも長く現場にいたい」と思っていますし、現場だけでなくこういう取材の場も、ひとつの出会いとして大切にしていきたいと思っています。

-今年、高校を卒業したとのことで、これから俳優業に専念されると思いますが、俳優としての目標を教えてください。

 最近は『モブ子の恋』をご覧になった方から、「明るく元気な役も良かった」と褒めていただくことが多いので、今後はそういう役にも挑戦していきたいです。また、私はノンフィクションやドキュメンタリーが好きでよく見るのですが、題材になっている人物の生き方から影響を受けることも多いんです。だから、そんなふうに一人の人生を生き切るような経験ができたらと。その点、この作品ではそれに近い経験ができたと思います。これからは、今まで通りいただいた役に全力で向き合うことを第一に、俳優としてだけでなく、一人の人間としても、自分らしくゆっくり着実に、自分の人生に向き合っていけたらと考えています。

-それでは最後に、映画の公開を待つお客さんに向けてお言葉をお願いします。

 登場人物それぞれに愛の形が異なり、誰もが愛を探したり、失ったりして、悩みながら、もがきながら生きています。だから、誰に感情移入するか、誰に共感するか、ご覧になる方によって変わってくると思います。『私はあなたを知らない、』という印象的なタイトルの意味も明らかになるので、ぜひ映画館でご覧いただき、ご家族やお友だち、大切な人と語り合っていただけたらうれしいです。

(取材・文・写真/井上健一)

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