
-看護師役を演じて、看護師に対する印象が変わった部分はありますか。
見上 最初の頃は、「技術職」という印象が強く、看護婦養成所のパートが始まったときは、包帯やシーツをきちんと扱えるようにしなければ…という意識が強かったんです。でも、イベントなどの場で実際の看護師の方のお話を伺い、技術だけでなく、心を使うお仕事なんだなと、印象が変わっていきました。マニュアルがない中、一人一人の患者さんをどう看護すべきか。それはつまり、技術的なことだけでなく、患者さんが人生を前向きに、よりよく生きられるようにと考え続ける職業なんですよね。
上坂 私も、派出看護のシーンを撮影していく中で、看護師さんから「現代の訪問看護で大事なのは、その人の生き方を否定せず、より良くなるようにサポートすること」とお聞きしました。正解がなくても向き合い続け、考え続けること。その過程が患者さんのためになるかもしれない。そんなふうに、誰かの人生に寄り添って生きる大切さを、直美を通して知ることができました。
-放送中、現役の看護師の方からの反響で、特に印象的なものはありましたか。
上坂 最近、SNSのコメントで現役の看護師さんから「りんちゃん、直美ちゃんが頑張っている姿を見て、ずっとやりたかった訪問看護の道に進むことにしました」というお言葉を頂きました。しかも、劇中で直美が子どもを授かったタイミングでご自身も婚約されたそうで、そのお話を伺い、すごく感動してしまって。作品を通じてそういうきっかけを与えられたのは、幸せなことだと思います。
-1年に及ぶ本作での経験が、今後の俳優人生にどのように役立つとお考えでしょうか。
見上 その点については、まだ想像ができません。というのも、私には終わった実感がまだないんです。実感を得ようと、何もなくなったスタジオに行ってみたら、また来週から撮影が始まるような気持ちになってしまって…(笑)。寂しいですね。ただ、1年を通してりんの人生に向き合い続けたので、いずれはりんの強さや柔軟さに助けられる瞬間がきっとあると思っています。
上坂 お芝居だけでなく、さまざまな面で感謝しきれないくらい、多くの方に支えていただいた1年でした。そのおかげでこの先、お仕事はもちろん、それ以外でも悩みや大きな壁にぶつかったとき、この1年の経験が支えになってくれると思っています。
-最後に、撮影を終えたお二人が改めて一緒に何かするとしたら、どんなことをしますか。
上坂 私は生ガキを食べたことがないんです。その話を愛さんにしたとき、「終わったら食べに行こうね」と約束したので、2人で生ガキを食べに行きたいです。
見上 私は温泉が好きで、那須でクランクインしたとき、毎日、温泉に入れることがすごく幸せだったので、樹里ちゃんと一緒に生ガキを食べて温泉に入る日を作ろうと思います(笑)。
(取材・文/井上健一)








