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三山凌輝「直明の熱量の高さや素直さは、僕自身に近い」朝ドラ初出演でヒロイン、寅子の弟を好演 連続テレビ小説「虎に翼」【インタビュー】

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「虎に翼」。戦後の昭和の時代を迎えた物語は、主人公の佐田寅子(伊藤沙莉)が裁判官を目指す「裁判官編」に突入した。その中で、戦争孤児たちの世話をするボランティア活動などに尽力する寅子の弟・猪爪直明を好演しているのが、俳優だけでなく、“BE:FIRST”のRYOKIとして音楽活動も行う三山凌輝。朝ドラ初出演の舞台裏を語ってくれた。

(C)NHK

-「虎に翼」への出演が決まったときのお気持ちは?

 長い歴史を持つ朝ドラに出演させていただくことは、俳優として一つの目標でもあったので、本当にうれしかったです。これから役者として歩んでいく上でも、大切な作品になると確信しました。これまで応援してくれたファンの皆さんも喜んでくださったので、恩返しができたような気持ちにもなりました。

-責任感が強く、家族思いの直明を演じる上で、意識したことは?

 直明の熱量の高さや素直さは、僕自身に近いものがありますので、そのまま出していこうと考えました。直明は、家族から愛情を注がれてきた人ですが、僕も同じように家族の愛情を受けて育ってきたので、そういう部分もそのままお芝居に生かせると思いました。

-成長した直明として三山さんが初登場した第41回から、猪爪家の一員として違和感なくなじんでいましたね。

 直明が岡山から帰ってきた初登場の場面は、僕の撮影初日だったので、とても緊張しました。それまで猪爪家を演じてきた皆さんの中に飛び込まなければいけないので、プレッシャーもありましたし。ただ、何年も家族と離れて暮らし、久しぶりに帰ってくれば、少しよそよそしくなるのも当然かな、と思ったので、そういうプレッシャーや緊張感もお芝居に生かそうと。あとは皆さんに身を任せ、その場で感じた気持ちのままお芝居しようと考えていたら、皆さんが初対面の僕を、本当の家族のように泣きながら抱きしめてくださって…。感激しました。そのおかげで、家族と再会を喜び合うリアルな空気感が醸し出せたような気がします。あの感動は今も忘れられません。

-第11週では直明の言葉が大人たちの心を動かし、寅子が苦戦していた家庭裁判所の設立に向けて動き出すきっかけになりました。

 あの場面は、直明が寅子を助けた形ですが、元々、直明にそのつもりはなく、自分の考えを素直に話したに過ぎないんですよね。それが結果的に助けることになっただけで。「私も同じことを言っていたのに…」とぼやく寅子のコミカルな様子も含め、「虎に翼」らしいすてきなシーンになったと思います。実はあのシーン、猪爪家として使っていたスタジオを、裁判所のセットに建て替えて撮影しているんです。撮影の日、それまで家族で食卓を囲んでいたスタジオに入ってみたら、まったく様子が変わっていたので驚きました。ご一緒される俳優の皆さんも、滝藤(賢一/多岐川幸四郎役)さんをはじめ、初対面の方ばかりでしたので、別の作品かと思ったくらいで(笑)。おかげで、朝ドラのスケールの大きさを実感しました。

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