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クリプトンがバイワイヤリング対応密閉型スピーカーなど2製品を発表

 オーディオ機器等のクリプトン(KRIPTON、東京)は、ブックシェルフ型の2ウェイスピーカーシステム「KX-1X」(税別32万5000円 12月下旬発売)、オーディオボード「AB-UT1」(同1万6000円 10月下旬)を発表した。KX-1Xは、伝統のスピーカー技術と最新技術を融合した同社の普及クラスという位置づけ。AB-UT1は、特に近年増加しているハーフサイズオーディオ機器に適したサイズが特徴。

 KX-1Xは、2014年に発売したKX-1をベースに、音質を強化したモデル。KX-1は、定評あるドイツ・クルトミューラー社製コーン・17cmウーファーと砲弾型イコライザー付きリングトゥイーターを、美しい木目突板にポリウレタン塗装を施した密閉型エンクロージャーに搭載していた。ウーファー磁気回路をフェライト磁石に切り替えたことでも、当時、愛好家から注目を浴びた。KX-1からの大きな変更は、入力部が左右チャンネル2端子のシングルワイヤリング接続から高域左右と低域左右の4端子となるバイワイヤリング接続にも対応したこと。これに伴い内部配線材も新たに、ウーファー用、トゥイーター用に最適化した同社の単売スピーカーケーブルを使用している。いずれも、導体にオーディオ用に作られたPC-TripleC素材を採用していることも特筆事項。これらにより、低域の充実と広帯域化、音場空間の広がりなどで音質が進化している。

 オーディオボードは従来、オーディオ機器の下などに敷いて使用するために幅、奥行が500mm前後のものが多かった。これに対してAB-UT1は、近年、製品数を増やしている幅300mm弱のコンパクトな機器に合わせているのが特徴。オーディオボードをデスクトップや棚などに置いた際、強度や剛性が低いと共鳴するなど音響的に好ましくない。本製品は、。構造も独特で、内部にはごく小径で粒状の鉄球サンドを内部に充填(じゅうてん)。鉄球同士の隙間で振動を相殺・吸収、機器の電磁ノイズも抑制し、音質向上が図れる。本体サイズはW298×H22.5×D298mm、重さは2.4kg。

コンパクトサイズの小型装置用ユーティリティ・オーディオボードAB-UT1