ふむふむ

【働く女性~キャリアインタビュー】グローバル✕マーケティング領域で、世界に胸を張れる仕事を NOVARCA執行役員 神林珠希さん

る仕事を経験。恒久的なビジネス貢を目指し、事業社のブランドマネジャ

 ――そして、上京し2社目も同じ総合広告代理店に入社されたのですね。

 はい。1社目は営業が長かったのですが、2社目ではマーケティングの仕事をたくさん経験しました。上司、仲間、お客様にも恵まれ、仕事がテレビ番組で取り上げられたり、Yahoo! JAPANのトップページを何度も飾るような記録に残る仕事をたくさん経験できました。印象に残っているクライアントの一つは、大手コンビニエンスストアチェーンのお客様です。業界最大手のお客様からすると大手でもない一代理店にすぎない立場で、最初はアポイントすらなかなかいただけない状況でした。当時お客様が契約を熱望するもさまざまなハードルがあったIP(知的財産)の契約を成立させるという困難なお題をいただいたのですが、紆余曲折の末、お取引につながりました。その後そのIPとタイアップしたプロモーションはまさにお祭り騒ぎで、限定で車や、スマホを売ると言った企画も数年にわたって実施。お客様もIPの版権元様も「あの仕事は面白かったよね」と言ってくださいました。コンビニで車やスマホの販売って、他に聞いたことがないですよね(笑)

――順風満帆のように思いますが、そこから転職された理由をお聞かせください。

 より恒久的にビジネスに貢献していきたいと感じたからです。2社目は、販売促進が得意な会社だったこともあり、主な収益源はノベルティーの納品。スポットのキャンペーンで、例えばお菓子を2つ買ったらクリアファイルをプレゼントするなどの案件を数多く実施していましたが、基本的にはクライアントが決めた期間や予算を元にプランを考えます。本当にこの時期にこの施策を実施するべきなのかと疑問に思っても広告代理店はそれを言える立場にはありません。例えばどの時期にどんなプロモーションをするべきなのかなど、より根本的にコミットできるのではないかと思い、事業会社に身を置くということを決意しました。

――事業会社に入社し、ギャップはありましたか?

 事業会社と広告代理店の両方を経験して気付いたことが2つ。1つ目は、広告代理店はどんなに働いても飽きないくらいさまざまなお客様と接することができます。業種が違えば違う手法を経験することができる立場です。一方事業会社では取り扱う商材が限られています。ということはマーケティング手法が基本的には限られている。自分はもっと色んなマーケティング手法を経験したいと感じました。2つ目は、ブランドマネージャーの仕事の範囲を見誤っていたということ。ブランドマネージャーとしてブランドの価値を向上するということを表層的にしか理解できていませんでした。例えば価格戦略を検討しようにも、商品の深い知識もないままに宝石という相場変動がある商品の真に適切な価格を追求できませんし、商品戦略においてもデザイン・設計を理解できていないのに、生産現場と芯を食った打ち合わせができるはずがありません。これはごく一例ですが、これらを例にとっても能力的に不足していましたし、また会社からもブランドマネージャーに対してそれらの範囲を求めていなかったと思います。