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「こうしておけばよかった」を限りなく減らす マイホーム作り3Dシミュレーション

 どんなに念入りに時間と労力をかけて作った注文住宅でも、実際に完成してみたらイメージと違う点があったということも、少なくないだろう。そのイメージとの差をゼロにはできなくても、限りなくゼロに近づけ納得できるマイホームづくりを支援するサービスが始まった。松本技術設計(川崎市)が開発した3Dシミュレーションサービス「Rooofs(ルーフス)」。建築前の住宅をパソコンやスマートフォンなどのWebブラウザ上で手軽に閲覧できる。

 公共施設や大型ビルなどの大規模プロジェクトにおいては“当たり前”の3D技術を使った設計業務は、住宅分野ではまだまだ一般的ではない。通常、注文住宅を購入する際、注文者には図面やパースと呼ばれる手書きやCGによる静止画が提供されることが多く、360度立体的にデザインを確認できないまま契約や工事に至ることが珍しくないのが実情。そのような中、高額な3Dソフトを購入したり難しい操作を覚えたり、時間をかけて自分で3Dモデリングしたりしなくても、誰でもマイホームの3Dシミュレーションを手に入れられるサービスを開発した。会員登録をした後、手持ちの建築図面(平面図や立面図など)をサイト上でアップロードするだけ。特別なソフトウェアやアプリケーションなどをインストールする必要も一切ない。

 建物のモデルをぐるぐる回して主に外観を見渡すのに便利な「俯瞰(ふかん)モード」では、外壁の素材や色、360度あらゆる角度から見渡したときの建物の形や見え方などを確認することができる。「ウォークスルーモード」は、一人称視点で前後左右上下に移動することができ、視点を自由に動かしながら内観を見渡すのに便利。家具・家電などを配置することでより空間の把握がしやすく、実際に自分の目線から間取りや建具の配置などを確認することで完成後のイメージを先取りすることができる。空間を断面図的に切断して、間取りや家具の配置などを確認できる「切断ツール」、自分のお気に入りの位置や角度からスクリーンショットを撮影できる「撮影ツール」を備えるほか、家族や友人などにリンクを送り、シミュレーターを共有することもできる。

 3Dシミュレーションの価格は3万円から。会員登録・見積りは無料。必要な図面があれば1~2営業日程度で見積りを出してもらえる。