カルチャー

小さな改革、大きな決断 再びの夫婦二人暮らしをリアルに紹介

『今さら、再びの夫婦二人暮らし』
『今さら、再びの夫婦二人暮らし』

 コロナ禍で在宅勤務が増え、いままで昼間は別の空間で仕事していた家族が一緒にいる時間が増えた。うれしさ半分、大変なことも半分。改めて夫婦二人の生活や老後を想像してみるきっかけにもなっている。料理家、上田淳子さんが自分たち夫婦の「これから」の暮らしとレシピを一冊にまとめた『今さら、再びの夫婦二人暮らし』(オレンジページ・東京、税込み1650円)には、子育てを終えて夫婦二人の生活を模索する“相棒化計画”のアイデアが詰まっている。 夫の在宅勤務でこれまで培ってきた自分のペースが乱され、子どもたちの独立で日々の暮らしの軸だった子育てがなくなったとき、この先の夫婦二人の生活をあらためて現実的に考えさせられたという上田さん。この本では、上田さんが実行した小さな改革の数々、夫婦の大きな決断、そして二人に起こった変化の様子を、夫の本音や子どもたちへのインタビューも交えながらリアルにつづっている。

5分アペロ:キッチンで飲み、食べはじめるのが定番スタイルになりつつある。テーブルよりも話がはずむ
5分アペロ:キッチンで飲み、食べはじめるのが定番スタイルになりつつある。テーブルよりも話がはずむ

 夕食までに飲みながら会話を楽しむアペロの習慣や、「副菜以上、主菜未満」の3品献立、季節の野菜のおいしい食べ方、夫が本当に作りたい料理など、夫婦二人にちょうどいいレシピも収録している。

 「妻と再び向き合う!? その日は少し待ちどおしく、かなりの部分恐ろしい。間違いないのは一つだけ、その日が確実にやってくること。正面から向き合うしかありません」という上田さんの夫、恭弘さんの言葉は、そのまま妻たちの気持ちでもある。