現在放送中のNHK大河ドラマ「どうする家康」で、ロゴを活用したオープニングのタイトルバックが話題となっている。このユニークなロゴをデザインしたのは、浅葉球、飯高健人、石井伶の3人によるグラフィックデザインチーム・GOO CHOKI PAR(グーチョキパー)。他にもTOKYO2020アイコニックポスターやNIKELABのグラフィックなど、抽象的なコンセプトで言語化にとらわれることのない視覚表現が、日本を代表する新世代のデザイナーとして期待されている。
そんな彼らによる最新のアートワーク個展「OKAO」が、東京・三軒茶屋のclinic(クリニック)で2月18日から26日まで開催されている。本展では、彼らの純粋な視覚表現であるアートワーク活動によるペインティング作品の新作を展示。表現史のルーツともいえる“顔”をテーマに、3人のビジュアルイメージの受け渡しの繰り返しによって形成され、最終的には絵の具やスプレーを用いたアナログ技法で制作されている。メンバー同士のイメージが交差する過程で、変形・崩壊・再生を繰り返し抽象化された「顔」は、何者でもなく、何者でもある、既知の「顔」という意味を通り越し、「顔とは何か」という核を浮き彫りにする。言語では表現しきれない現代社会の人間像を表象しているかのようだ。
clinicに加え隣接するブルーボトルコーヒー三軒茶屋カフェにも、計10点の新作が並ぶ。また、全ての展示作品は展示会場で販売される。入場無料。