写真家・保護猫写真家として活動する吉川慎太郎氏(shintarrow)が保護猫のたくましさを「まなざし」で表現した写真展「Cat’s moment of truth」が、東京・汐留メディアタワー3階で開催されている。5月中に行われていた第一期から趣が変わり、6月1日(木)から第二期がスタートした。掛け軸を使った展示で、静かに穏やかに自己を振り返ったり、自然との一体感を感じたりすることができる内容。吉川氏と、京都先端科学大学国際学術研究院の森一彦教授の共同企画。
6月30日(金)までの第二期のタイトルは「Cats Truth」。人間との関わりよりも、自由さやこびないたくましさを持った猫たちの何気ない一瞬を、日本の伝統的な掛け軸を通じて表現している。「猫は人間のような意思表示はできませんが、命に対して非常に敏感」と吉川氏。生きる感性があふれ出る猫たちの姿に、掛け軸という形式で触れる機会を提供し、日本の伝統文化と現代の感性を結びつけようという試み。
吉川氏が撮影を続ける中で大切にしたいと思ったことは、「猫と“生きている感覚”でつながりあう瞬間」だといい、この瞬間を「moment of truth 真実の瞬間」と名付けた。吉川氏は、「撮影中に感じた生き続ける猫たちの“まなざし”には、喜びや悲しみを静かに見守り、命に添い続けるような感覚が宿っている気がします。言葉でのコミュニケ―ションはなかったものの、撮影中、私は猫とまなざしを通じて命と命の会話ができていたように思います」とのコメントを寄せている。
参加費無料。期間中の平日9時~19時・土日祝10時~18時。6月4日(日)は休館日。6月30日は15時まで。