カルチャー

「日本全国を巡る!47都道府県・地元ビアボール祭り」 サントリーが各地の素材を使い開発、6地域でイベント展開

 ビールも飲みたいけど、炭酸でスカッとしたい——。そんな欲求を満たしてくれるアルコール飲料が2022年秋に登場した。サントリー(東京)が“日本初”と銘打って発売した炭酸水でつくるビール「ビアボール」だ。

 「とりあえずビール」ではなく、最初からハイボールを飲む若者(ミレニアル世代+Z世代)をターゲットにした334ミリリットル入りの小瓶サイズのビールは、アルコール度数16%で、好きな割合に炭酸で割って飲めるとあってヒット商品となった。

 飲み方は、ビアボールと炭酸が1:3の「定番ビアボール」(度数4%)のほか、濃いめの1:1(度数8%)、薄めの1:7(度数2%)、ロックでそのまま(度数16%)などと好みに応じて飲み分けることができるのが特徴だ。

地上48階の「東急歌舞伎町タワー」前の「シネシティ広場」に設置されたイベント会場

 ▽各地の営業担当者が素材厳選

 サントリーは「全国の地元ならではの素材を使用した『地元ビアボール』をつくったらおもしろいのでは」と、47都道府県の特産物を使ったビアボールを開発。期間限定イベント「日本全国を巡る!47都道府県 地元ビアボール祭り」を計画し、7月6日~9日の東京を皮切りに10月までに全国6カ所で展開する。

 東京会場は2023年4月に開業した新宿・歌舞伎町の新名所「東急歌舞伎町タワー」前の広場に仮設テントやキッチンカー を設置。通常のビアボール(レギュラービアボール)と47種類の地元ビアボールを提供する。サントリービール・マーケティング本部の佐藤勇介氏は「全国の営業担当者に各地の特産は何かを聞いて、ビアボールに適した味として考案した」と開発経緯を明かした。

初日の7月6日にはイメージキャラクターの俳優黒島結菜さんも登場。ビアボールの魅力を語った

 ▽「富山ブラック」も登場

 例えば、北海道と福井は「メロンビアボール」、青森と長野は「りんごビアボール」、静岡と愛媛は「みかんビアボール」といった“ならでは”の「地元ビアボール」。このほか「ラ・フランスビアボール」(山形)、「かぼすビアボール」(大分)、「マンゴービアボール」(宮崎)などもある。

 変わったところでは、ブラックラーメンをイメージしてつくった富山ブラックサイダーを使用した「黒ビアボール」(富山)や、「ミックスジュースビアボール」(大阪)、「ずんだビアボール」(宮城)などが並ぶ。東京は「クラフトコーラビアボール」だ。

東海北陸の「地元ビアボール」。一番左が富山の「黒ビアボール」

 ▽地方開催は各エリアの「地元ビアボール」

 「地元ビアボール」は、定番の割合(1:3)で提供し1杯400円(レギュラービアボールは300円)。東京以外の会場は、各地域の「地元ビアボール」を提供する。7月15日~8月31日は愛知県の内海千鳥ヶ浜海水浴場で東海エリアの4種が飲める。7月21日~8月6日は福岡県の福岡市役所前ふれあい広場(九州エリアの7種)、8月5、6日は宮城県の夢メッセみやぎ本館展示棟(東北エリアの6種)、9月15~18日は、大阪城公園・太陽の広場(近畿エリアの6種)、広島は9月30日~10月9日に開催する(中国エリア5種、会場は未定)。

 サントリーは今後、飲食店を中心に「地元ビアボール」をアピールして行く方針だといい、居酒屋で出身地の味を楽しめるかもしれない。

ミレニアル世代やZ世代に人気の「ビアボール」