なぜか大人でも見入ってしまうジオラマ。ミニチュアとその背景が作る世界は、不思議な魅力を持っている。20年以上、絵本のためのミニチュアのジオラマを作り続けてきた造形作家、山形明美さんの手仕事を「さわって、さがして、あそべる」展覧会「『どこ?』の世界展」が3月21~24日、埼玉県川越市の絵本のセレクトショップ「コネコノヒタイ」で開催される。時間は10時~17時。観覧料は無料。
シリーズ既刊10冊と、最新刊『どこ? おうちのなかでさがしもの』(講談社・東京)の中から、実際に撮影に使用されたジオラマ・動物・小物などを集めた、4日間だけの小さな展覧会。絵本は、見つけるまでやめられない探しものの楽しさと、細かな手仕事に裏打ちされた物語感あふれる、うっとりするような美しいジオラマ表現が人気。山形さんは一日中手を動かし続け、2カ月かけてジオラマを1個作るという。そのジオラマをスタジオに運びこみ、丸1日かけて撮影。これを繰り返して一冊の絵本ができ上るまで約2年。20年かけてシリーズ11冊が刊行されている。
山形さんがこれまで「どこ?」のために作った撮影用ジオラマは、なんと149個。撮影につかったジオラマを直接見ることができる貴重な機会だ。
