ノンフィクションの絵本で、読んでいると社会科見学しているような気分を味わえる。伝統技法のヒミツを解き明かす「印刷の世界を案内する」シリーズ第3弾『デザインのアトリエ 銅版印刷』(ギャビー・バザン著、グラフィック社、税込み2750円)が2026年1月に発売される。
普段私たちが目にしている印刷物の裏側には、何世紀にもわたって受け継がれてきた職人たちの「手仕事」がある。この本は繊細で奥深い「銅版印刷」がテーマ。難しそうな銅版画のプロセスを、緻密なイラストで分かりやすく解き明かしている。
著者はパリ装飾美術学校(ENSAD)でイラストレーションを学び、活版印刷や製本技術の研さんを積むため、トリノやプラハに滞在。現在は、パリ郊外のサン・ドニにあるアーティスト・クリエーターのための共同施設、ラ・ブリシュ(La Briche)にアトリエをかまえ、さまざまな印刷技法で制作に取り組むかたわら、子どもたちに伝統的な印刷のしくみや楽しさを伝えるワークショップを精力的に開催している。










