嵐の松本潤が主演するNHK大河ドラマ「どうする家康」で、織田信長(岡田准一)の妹・市を演じる北川景子からコメントが届いた。
第62作目の大河ドラマとなる本作は、徳川家康(松本)の生涯を新たな視点で描く。
市を演じるに当たり、「映像や史料で勉強した」という北川。その人物像については、「若いうちに2度も結婚しますし、初めは家や時代に翻弄(ほんろう)された人なのかなという印象を受けました。でも、古沢(良太)さんの脚本を読み込む中で、翻弄されたというよりも、強い意思を持って、家系の存続のために何ができるかを考え続けた人なのだと印象が変わりました」と語った。
「流れに身を任せるのではなく、物心がついたときから、織田家のために何ができるかを考えてきた人と捉えてからは、役をつかみやすくなった」という北川。
「もし男で産まれたら、自分も戦力になりたいと思ったであろう強さがある。織田家の一員であることに誇りを持ち、自分なりに家や兄に尽くしたいと考え、気高く生きた人なのだと思います」と話した。
「市にとっての信長の存在とは?」と聞かれると、「信長の妹ではありますが、この作品では弟のような感覚があります。どんなに頑張ってもかなわない。けれど、『自分もこんな人になりたい』と尊敬して、背中を追い続けてきたのではないかと思います」とコメント。
また、「岡田さんが演じる信長は絶対的な王者感があって、『この人には逆らえない』という圧倒的なオーラがあります。血を分けた兄ではあっても、何を言い出すのか分からない怖さはあったでしょうけれど、市にとってはずっと憧れだったのだろうと思います」と想像した。
岡田とはこれが初共演。北川は「信長姿の岡田さんと初めて現場でお会いしたとき、ぞくっとしました。最初のリハーサルでは、緊張からか、おなかから声が出せなかったのを覚えています。でも、市はそんな信長とも長年付き合ってきたのだなと思って。岡田さんがいてくださることで、市としてもより一層強い気持ちでいようと思えます」と語った。
市が思いを寄せる家康(元康)については、「初めは身近に完璧な兄がいながら、なぜ市は家康に引かれたのか疑問でした。でも幼い頃、川で溺れた市を助けてくれたシーンでも分かるように、家康には身分や家は関係なく市を気にかけてくれる、誰にでも分け隔てのない優しさや、自分を偽らないピュアな真っすぐさがある。寝返り、裏切り合いの戦国時代ですし、特に織田家は『勝つか負けるか』『0か100か」という価値観。そんな中、全く異なる感覚を持ったところに引かれたのだろうと今は思っています」と語った。