世界160カ国が「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、それぞれのビジョンを大阪に集結させている万博。イタリア好きにはもちろん、イタリア館は“必訪”だ。芸術作品はもちろん、イタリア各地の美食を端から堪能するチャンス。日本にイタリア料理店は多いけれど、アペニン半島の多彩な食がここまでそろう機会はなかなかない。
イタリア館は、「L’Arte Rigenera la Vita(芸術が生命を再生する)」というテーマのもと、2世紀の印象的な大理石彫刻「ファルネーゼのアトラス」、カラヴァッジョの「キリストの埋葬」、ティントレットの「伊東マンショの肖像」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「アトランティック・コード」の4つのドローイングなどの芸術作品を展示。そしてパビリオンのレストラン「イータリー」(イータリー・アジア・パシフィック・東京)では毎週、イタリアの各地方の代表的な郷土料理が登場する。例えば4月20日~26日まではカラブリア州。この地域の伝統料理「ストロンカトゥーラ・カラブレーゼ」が食べられる。ジョイア・タウロ自治体やロザルノ平原周辺に起源を持つ料理で、ダッテリーノトマト、ニンニク、アンチョビ、唐辛子、ブラックオリーブ、トーストしたパン粉を使ったリングイネのパスタだ。かつては小麦の製粉過程で出る小麦粉の残りから作られており、暗くざらざらとした外見が特徴的。
4月27日~5月3日まではフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州、5月4日~10日まではヴェネト州と続いていく。各地域の代表的なメニューのほかにも、イタリアを代表する象徴的な料理、たとえばトマトソースのスパゲッティ(ブッラータを添えたバージョンもあり)、カルボナーラ、バジルペーストのトロフィエ、ボロネーゼソースのタリアテッレ、リコッタとほうれん草のラビオリなどもある。