▼シートノックの合間に会話
合同練習は選手が定位置についてのシートノックとバッティング練習。サードでノックを受けたのは日本側3人と仏側2人。5人はノックを受ける順番などを身振りで確認し合ったり、お互いの上手な守備(捕球、送球)に対してはグローブでハイタッチして相互のプレーをたたえ合うなどして徐々に距離を縮めていった。待機時間になると「ハウオールドアーユー」「サーティーン」と英語で簡単に自己紹介したり、「ナルト」「ドラゴンボール」など日仏両国で人気の漫画・アニメ名を言い合い、親交を深めた。

バッティング練習では日本側がバッティング投手を務め、仏側の体の大きな少年は快音を次々と飛ばした。大きな当たりを連発した高校1年生のリュカさんは、母親が日本人で日本語を話せる。「パリの生活のことなどを日本の選手から聞かれてうれしかったです。学校生活のことなども聞かれました」と述べ、お互いが双方の普段の生活に関心を持ち、質問し合ったという。
リュカさんの母親の千葉恵子さんは「私の地元に帰った際は、地元の野球チームの練習に息子は参加させてもらっています。今回の交流も含め、息子は日本でとても貴重な経験をさせてもらっています」と喜んでいた。

江戸川北リトルシニアの中学2年、菊池竜槙さんは「野球のことは手などを使った身振りで意外に通じました。知っている英単語を使ってお互い好きな漫画・アニメが一緒であることを知ってうれしかったです。フランス人と話したのは初めてだったので僕にとってはとても貴重な経験でした」と話した。

▼夏祭りの気分味わって
選手たちが合同練習に精を出している間、日本の保護者は、飲み物を選手に手渡したり、鉄板の上で焼きそばを作ったり、肉を焼いたりして大忙し。

さらにパリ一行に少しでも日本の夏祭りの雰囲気を感じてもらおうと、昼食後にスイカやかき氷を振る舞ったほか、ビニールプールに張った水にヨーヨーとスーパーボールを浮かべ、ヨーヨー・スーパーボールすくいの“模擬屋台”を設けて、パリの少年たちに体験してもらった。
パリの少年たちは勝手が分からず当初悪戦苦闘したが、日本の少年の手ほどきですぐコツをつかみ、獲得したヨーヨーを手の平でたたいて遊んでいた。

▼国際平和につながる草の根交流に
野球の合同練習だけでなく漫画アニメの話、ヨーヨー遊びでも交流した日仏両国の少年たちの姿を見ていた、夫と息子の3人で来日したダルマーニュ洋子さんは「日本の皆さんがここまで準備して歓待してくれたことにパリ側はみんな感激しています。ここにいる子どもたちが仲良くする姿を見ていると将来に明るい希望が持てます。ヨーロッパに住んでいるとウクライナなど戦争と平和の問題が身近なこととしてあります。今回の小さな子どもたちの草の根交流が、日仏両国の交流、将来の国際平和を築く上で必ず役立つと信じています」と民間交流の重要な役割を語った。

今回の交流会を1年前から準備した江戸川北リトルシニア野球協会事務局長の堀江さんは「パリ側は、あいさつや野球用具の整理整頓など日本の少年、学生野球に昔から伝わる野球文化をパリの同年代の子どもたちに体感してほしいという思いがありました。今回の交流会が、こうした野球文化をはじめ、日仏の少年がお互いの国の文化に関心を持つきっかけになってくれたらうれしいです」と話した。







