実は、スイカの出荷量全国1位は熊本県。そのスイカをはじめ、熊本産の食材を使用したカフェメニューを提供する「スイカの名産地 熊本春スイカフェア」が、5月24日に都内2カ所でスタートした。
ポップアップイベントを通して国内各地の地域活性化に取り組んできた八芳園(東京)と、熊本市のコラボ。八芳園のポップアップ型ショールーム「MuSuBu」(東京・港区)では、5月28日(日)までの5日間、熊本産の食材を使用したカフェメニューの提供・熊本産品の販売・いきなり団子づくりワークショップ・スイカ割り・地酒や焼酎の角打ちなどを実施。丸ノ内線「東京駅」から地下道直結の「KITTE 丸の内」では、5月30日(火)11時~19時、5月31日(水)11時~18時に、熊本産品の販売などを行う。首都圏在住の人たちが熊本市の魅力に「触れる」「味わう」「体感する」イベント。
MuSuBu1階のカフェスペースでは、熊本の食材を使用し、八芳園MuSuBuシェフが手掛けたイベント限定メニューを提供。「熊本うまか!セット」(ドリンク付き、1800円)の内容は、熊本県民が愛する麺料理を八芳園オリジナルメニューで提供する「太平燕(タイピーエン)」、わけぎを使った郷土料理「一文字ぐるぐる」、名物料理「ちくわサラダ(ちくわのポテサラ揚げ)」、馬肉ソーセージ。
2月下旬から出荷が始まり、5月が最盛期の熊本の春スイカを使ったドリンクやデザートが登場。熊本市植木町産の春スイカ「ブラックジャック」は、漆黒色でしま模様がなく重量感たっぷり。種が少なく食べやすく、糖度は12.5度前後で、甘くコク深い味わい。ブラックジャックを使用した「ブラックジャックのゼリー」(400円)は、食感が楽しい角切りスイカとキウイソース・クリームとの相性も抜群。「ブラックジャックのパフェ」(850円)は、ハニージンジャーに漬け込んだブラックジャックのシャキシャキとした果肉やレモンソルベで、爽やかな味わいに仕上げている。「ブラックジャックのスムージー」(600円)は、素材のおいしさがしっかり感じられ、爽やかな甘さが魅力。
同じフロアの販売スペースでは、「熊本スイカマルシェ」を展開。熊本の生産者から直送されるさまざまな種類の新鮮な熊本スイカをはじめ、熊本の名産「からしれんこん」「熊本らーめん」など自宅でも熊本の魅力が楽しめるラインアップを用意している。価格は税込み。
熊本市と八芳園は今年度、ほかにも熊本の魅力を都内から発信するさまざまな取り組みを予定。熊本ファンや、熊本と多様な形で関わる“関係人口”を増やしていくことを目指す。夏ごろの「熊本大交流会2023(仮称)」のほか、7月・10月・12月に「熊本クッキング教室」を予定。「蔵元さんと一緒に日本酒を愉しむ会」(熊本市)も9月と2月に予定している。各イベントの詳細は熊本市ホームページで公開していく。
年間を通したPRプロジェクトの第1弾に「スイカフェア」を企画したことには、熊本市のこだわりがある。熊本市は、清らかで豊富な地下水で市民の水道水の100%を賄っている世界でも希少な都市。熊本市東京事務所の清田圭一副所長は、「熊本の食を支えているのが天然のミネラルウォーターである地下水。スイカの成分は9割が水分。おいしい水が作っているおいしいスイカを、最盛期の今、ぜひ味わっていただければ」と話した。
八芳園の窪田理恵子執行役員によると、MuSuBuは2020年8月末にオープン。オンラインとリアルを併用し、全国100以上の自治体のポップアップイベントなど、食を通して人と人を結びつける企画を開催してきた。窪田氏は、「年間を通し、熊本の上質な暮らしをさまざまな形でしっかり伝えていきたい」としている。