「はばたけラボ トークイベント」が7月13日、東京都内で行われ、同プロジェクトのサポーターに新たに就任した長谷川ミラさんが登壇。約30人の一般参加者を前に“私たちが自分らしくはばたくために、大切にしたいこと”についてトークを行った。
「はばたけラボ」は、「ヒトはなぜ人になるのか」を考え、今の暮らしや感覚・感性を見直し、未来世代が思い切り羽ばたけるように応援するプロジェクト。
今回サポーターに就任したミラさんは、1997年生まれの現在26歳。テレビや雑誌での活動をはじめ、J-WAVE「START LINE」ではナビゲーターを務めている。イギリスの名門美大への留学経験を経て、ビジネス誌「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2022」を受賞。社会問題などをSNSで発信する、新世代のオピニオンリーダーとして注目されている。
「子どもの頃から社会問題に興味関心があった」というミラさん。イギリス留学時代も仲間たちと「社会問題についてカジュアルにコミュニケーションを取っていた」そうで、その背景には、南アフリカ人の父親の影響もあるという。
「東日本大震災が起きた際も、気付いたら父は震災後1週間で宮城に行っていました。後から知ったのですが、子どもたちが遊べる場を提供するNPOを立ち上げていたみたいで」と、父親のエピソードを披露。
ミラさん自身はアクティビスト(活動家)ではないとしつつ、そんな父を見習い、常にニュースをキャッチする姿勢は大切にしているという。「未だに父には『いろんなニュースを読め』と言われます。今は海外も含め6社ぐらい読んでいるのですが、父に『これはまだ読んでないのか』と言われたりする。私もまだまだだなって反省します」と苦笑交じりに明かしてくれた。
そんなミラさんは、今回のテーマである「自分らしく、はばたくために大切にしていること」を聞かれると「『自分らしさ』という言葉にものすごく苦しめられている若い子たちも多い。もしかしたら私もそのうちの一人かもしれない。『らしさ』というのは、実は他人が決めつけていたりするんですよね…」と神妙にコメント。
「改めて『私が私らしいと思える瞬間とは何なのか』を問い続けていくことが大事だと思います。今パッと思いついたのは、おいしいご飯を食べているとき。薄っぺらく聞こえるかもしれないけれど、食事に真剣に向き合うピュアな気持ち、あれはもしかしたら、何のバイアスもかかっていない、自分らしい瞬間なのかなと思ったりします」と笑顔で話してくれた。
会場ではミラさんが自身の「一日のルーティン」を円グラフで紹介。その中でも特に大切にしているのが「睡眠」だという。「6時間半はマストで寝るようにしている」そうで、仕事に関しても「マネジャーさんに相談しながら、緩く緩く生きています。結構怠け者かも。忙しくなってきたら『それはちょっと無理です』と正直に言って、カツカツしないように心掛けてます」と明かした。
また「自分をいたわる時間」としては「ビールタイムですかね。やはり一日の終わりに飲むのは最高です」とにっこり。「暑い日は朝から気合を入れるために飲むこともあるし、全く飲まない休肝日もある。バランスよくビールが生活の中にある感じです」とほほ笑んだ。
さらに「はばたけラボ」のキャッチコピー「ヒトは◯◯で人になる」に当てはまる言葉を尋ねられたミラさんは、「ヒトは『食べる』『寝る』で人になる」と、フリップに書いて発表。
「大人になると、これができていない人があまりにも多い。大体、私は寝ると7、8割ぐらい悩みは解決すると思うんですよ。そこにプラス健康的な食事も加わると、悩みが改善してより生きやすくなる。それこそ人が人らしく生きるために大事なことじゃないかと思います」と力強く語った。
とはいえ、快適な睡眠のために、ミラさん自身も未だ試行錯誤しているそう。「お風呂にゆっくり入ったり、自分に合った枕を探したり。あとは、意外と運動してみると、びっくりするぐらい睡眠にいい影響がある。あまり運動はしたくはないけど、これは続けなきゃいけないなって思います」と語った。
料理(自炊)について聞かれると「えっと…」と苦笑するミラさん。それでも「3カ月に1回は自分でキムチを漬けたりしています。どうしても仕事の現場で食事を済ませてしまうことが多い。やはり栄養面で足りない部分があると思うので、自分で摂取できるところは、野菜とかタンパク質とか、意識して取るようにしています」と心掛けていることを明かしてくれた。
最後に改めてコメントを求められたミラさん。「私は、はばたいている…というのもおこがましい限り。でもあまり言葉にとらわれず、重く捉えず『自分らしくとはなんぞや』と考え続けることが、結果を出すことよりも大事。ぜひ皆さん、一緒に羽ばたいていけるよう、これからもよろしくお願いします」と参加者にメッセージを送った。