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関水金属の鶴ヶ丘新工場に「関水本線」が2024年度に誕生 着想は実物大ジオラマ、複数のナローゲージ機関車を整備し運行へ

関水金属の鶴ヶ丘新工場に「関水本線」が2024年度に誕生 着想は実物大ジオラマ、複数のナローゲージ機関車を整備し運行へ 画像1
鶴ヶ島市×関水金属 新倉庫内で整備中の「OLIVER」号

 

 「KATO」ブランドで鉄道模型を製造・販売する関水金属(東京都新宿区)は、関越道と圏央道が交差する埼玉県の鶴ヶ島ジャンクション近くに建設中の鶴ヶ丘新工場「SEKISUI WORKS」と、隣接する鶴ヶ丘児童公園を含めた一帯を「イングリッシュ・ナチュラル・ガーデン」として再整備しており、2024年度の完成を目指している。

 同社は、鶴ヶ島市のふるさと納税のパートナー企業を務めてきたことから19年10月、鶴ヶ島市と包括連携協定を締結。再整備はこの協定に基づく連携事業として行っている。

 新工場・倉庫の外周とイングリッシュ・ナチュラル・ガーデンに、軌間762ミリメートルと610ミリの2種の軌道が敷設された三線軌条(デュアルゲージ)のナローゲージ(狭軌)保存鉄道として「KATO Railway Park・関水本線」が誕生する。一般公開と走行は、鶴ヶ島市と関水金属が連携して運営する予定だ。

 「関水本線」は1周約620メートルの非電化単線鉄道で、機関庫を併設した駅が一つ設けられる。新工場に隣接してナローゲージ展示室が機関庫とは別に造られ、国内外の車両が展示・運行される。その一つとして、1948年に製造された元台湾糖業公司のベルギー製蒸気機関車362号機は、1986年に日本に渡り、長野県内の観光施設で運行・保存されていた。老朽化した車体や装置の大改修を行い、新たな愛称の「OLIVER(オリバー)」号として再起する。

 また、軌間610ミリとして、英国の2軸タンク式機関車からインスピレーションを得た新製の蒸気機関車「OSCAR(オスカー)」号が、鉄道愛好者の団体「羅須地人(らすちじん)鉄道協会」(千葉県下総町)によって作られている。製作中のオスカー号は8月4~6日、東京・新宿住友ビル三角広場で開催される「鉄道模型コンテスト2023全国大会」で静態展示される。