大和ハウス工業(大阪市)とNTTコミュニケーションズ(東京都千代田区)はこのほど、大和ハウス工業が開発した複数テナント企業が入居可能な物流施設(DPL)で、無人点検管理の実現に向けた協業を開始した。物流施設の大型化や管理者の人手不足の影響で点検管理業務の負担が増大する中、ドローンや人工知能(AI)などの先進技術を活用し、点検管理業務の負担軽減などを目指すという。
今回の協業によるソリューションは、ドローンなどの遠隔操縦、自動巡回で取得した物流施設内の画像をAIに解析させ、設備の損傷や不審物などの異常を検知し、異常検知した場合は建物管理者・警備員に検知内容を発信するとともに、異常箇所、検知内容をまとめた報告書を自動作成するというもの。
この仕組みができれば、点検業務時間を現在より約3割短縮できるほか、設備が損傷した場合、建物管理者・警備員による迅速な損傷対応が可能になるという。この仕組みを2025年度から、全国の複数テナント入居可能な物流施設に導入する予定だ。
大和ハウス工業は「本協業の推進により、物流業界における労働者不足や労働時間の短縮による物流の“2024年問題”への対応など、社会課題解決に貢献していく」としている。