日々急速に進歩するAI──最近では、ニュースで聞かない日がないくらい話題になっているのが「Chat GPT」だ。これがどんなものか知っている人はどれくらいいるのだろうか? また、あなたの会社ではAIは導入されているだろうか? ──実態を探るため、ソニービズネットワークス(東京)は、全国の20代以上の会社員や経営者・役員1000人を対象に、「AI導入状況調査」を実施。調査は3月10日~3月22日に行った。
まず、最近話題となっている「Chat GPT」だが、これはユーザーが入力した質問に対して、まるで人間のように自然な対話形式でAIが答えるチャットサービスのこと。2022年11月に公開され、以後急速に普及してきた。
これについて20代以上のビジネスパーソンに質問すると、半数以上(59.1%)が知っていると回答。内容は知らないまでも聞いたことがあるという人も加えれば、認知度は約8割(78.9%)に達している。さらに、AI導入済み企業の内5社に1社が「ChatGPT」を現在利用していると回答しており、今後もますます広がると想定される。
AIに対するイメージを探ると、実際の使用経験有無によって差が生じるようだ。導入済みの企業で働く人の67.2%が積極的に導入すべきであると考えているのに対し、未導入企業の勤務者でAI導入を推奨する人は半数に達していない。AI導入による効率化に関しても、導入済み企業の方が効率化は進むと感じている人の割合が高い。
AI未導入の企業に、AIが導入されていない要因を尋ねると、「AIの導入をリードできる人材がいない」(31.4%)。「費用に対する効果が明確にできていない」(30.8%)、「AIに関する知見のある人材がいない」(28.6%)などの回答が多かった。
また、AI導入にかけている金額に、中小企業(300人未満規模)と大企業(300人以上規模)で格差が生じている。規模の大きな企業ほどAI導入の予算規模が大きくなる傾向があるようだ。