ガザ、ウクライナ、北朝鮮と、さまざまな“危機”が世界中で不安の種を増やしているけれど、身近なところにも不安要因は多い。「日本人の不安に関する意識調査」(セコム)によると、 治安悪化の不安を感じる人は7割を超えている。そしてこの1年で不安を感じたできごとの1位は「フィッシング詐欺」だった。
全国の20~70歳未満の500人に、10月20~24日に調査。今後の治安悪化や犯罪増加に不安を感じている人は76%に上った。一方で、防犯対策をしていない人は65%。不安は感じていても半数以上が具体的な対策をとるには至っていない。この1年で不安を感じたのは、偽メールや詐欺サイトを通じたフィッシング詐欺(26.4%)、無差別の通り魔事件(25.6%)、空き巣などの住宅侵入(15%)。
調査結果についてセコムIS 研究所の研究員・濱田宏彰氏は、「2023年は闇バイトによる強盗事件や実在する企業をかたるフィッシング詐欺といった事件が増加し、連日ニュース等で報じられたことで、生活者の不安が増長した」と分析。「防犯対策の第一歩は意識を変えることから。事件や犯罪被害のニュースを見て怖い、と感じた時に、いかに“自分ごと化”できるかが重要」とし、どのような対策ができるか知り、家の施錠やスマホのウイルス対策アプリのインストールなど、簡単にできることから取り組んでほしいとしている。