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「アンチヒーロー」最終話を前にプロデューサーが語る 「伏線はほぼ回収できたと思っています」

 TBS系の日曜劇場で放送中のドラマ「アンチヒーロー」の最終話試写会が11日に行われ、16日の放送を前に飯田和孝プロデューサーが記者の質問に答えた。

(C)TBS

 まず、登場人物の名字に色が入っている点については、「明墨(長谷川博己)という主人公の名前は、最初の段階から決まっていて、そこに色が含まれてくるというのがあって、脚本を作る段階で統一したコンセプトとして変えていきました。例えば、緋山(岩田剛典)はもともとは「檜」だったのを緋色の「緋」に変えたり、沢原麻希(珠城りょう)の「ま」を麻色の字にしたり、志水(緒形直人)の水色、桃瀬(吹石一恵)の桃色といった感じです」と答えた。

 SNSやインターネット上で行われている考察については、「皆さん、裏を読むのがすごい。そこで議論をしてくれるのが面白くて。例えば、『白木(大島優子)が裏切った。でも名字に色が付いているから裏切っていないはず。これは絶対に作戦だ。そう信じたい』みたいな。信じたいということは、やっぱり仲間であってほしいというか、キャラクターに対する愛着を持ってくれているという発見がありました」と語った。

 また、「お墓のシーンで、奥にいるのは誰なんだろうと考えていただいて、あれは緑川(木村佳乃)で、彼女が寝返るんじゃないか、瀬古裁判官(神野三鈴)が全てを暴露するのでは、などと言ってくれているので、そこはもう最終話を見て楽しんでいただければと思います」と語った。

 そして、「投稿の考察を見て、しめしめと思う部分ももちろんあるんですけど、やっぱり投稿からいろいろと課題が見つかったりもします。こう描くとこう感じるのかとか、ここはもっと繊細にやらなければいけなかったのかとか…。投稿をする人たちの中には、いろんなドラマを見て目の肥えた方が多いので、われわれがドラマを制作する上で、勉強として捉えさせていただいています」と明かした。

 「最終話の予告で、伏線を全て回収するとあったが」という問いに対しては、「それが目的というよりは、皆さんにスッキリしてほしいなというのがあります。ドラマを作りながらいつも考えるのは、皆さんが想像しているものを上回りたいということ。そういった思いもちょっと込められています。伏線は、恐らくほぼ回収できたと思っています」と答えた。

 飯田氏は、最終話の見どころを、「明墨先生が、お父さん(志水)を冤罪(えんざい)にしたことによって、家族を奪ってしまった少女(紗耶)への思い、それを救う物語だと企画書の表紙に書いてあります。最終話は、志水と紗耶(近藤華)、倉田(藤木直人)と紫ノ宮(堀田真由)、伊達原(野村萬斎)と娘の関係が描かれます。そこから、自分自身にとって何が大切なのかという感情に注目して見てほしいと思っています。特に16日は父の日ですし、そういったことも踏まえて、親子で見ていただけるとうれしいです」と語った。

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