新米の登場で解消されると思われた全国的なコメ不足だが、確かにコメは出回りながらも価格は高止まりで、生活に支障をきたす状態が続いている。そうした中、マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティング(東京)は、普段、お米を食べている全国20歳~69歳の男女1051人を対象に「お米に関する調査(2024年)」を実施。聞き取りはインターネットで9月13日~9月15日に行った。
まず、米不足に対して「とても困っている」+「困っている」人の割合は19.2%と騒がれている割には意外と少ない。ただ、購入チャネルが限られる三大都市圏と米消費が多い子どもがいる世帯の困難度は高いようだ。
価格面では、米不足になる前は「2167円」の購入価格に対し、今後、日常的に購入してもよいと思う上限価格は「2354円」まで上昇。米を確保できるなら、ある程度の値上げを容認している人もいることがうかがえる。米の購入場所については、米不足になる前は67.6%が「スーパーマーケット」で購入していたが、今後は60.1%まで依存度が低下。スーパーの代わりに「生産者直販」などの購入チャネルに分散しているようだ。
他方、米不足の時期に自宅で米の代替として食べられたものは「うどん」(31.8%)で、以下「パスタ・マカロニ」(24.2%)、「ラーメン」(24.0%)と麺類が続き、パンではなく麺が代替品となっている。 米不足以降の意識の変化では「毎日減っていくお米が気になった」「お米のストックがなくなりそうで不安になった」といった声が多い。