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板垣李光人&中島裕翔「2人の関係性が、演じるうえで最もやりがいのあるところ」 ドラマ「秘密~THE TOP SECRET~」【インタビュー】

 板垣李光人と中島裕翔がW主演するドラマ「秘密~THE TOP SECRET~」が2025年1月20日からカンテレ・フジテレビ系(毎週月曜22時枠)で放送される。本作は清水玲子氏のミステリーコミック『秘密-トップ・シークレット-』をドラマ化。死者の脳をMRI捜査でスキャンし、記憶を映像化して犯罪捜査を行う科学警察研究所法医第九研究室=通称「第九」を舞台に、室長・薪剛の指揮のもと、新人捜査官の青木一行らが難事件に挑む物語。

 類いまれな容姿に驚異的な記憶力と鋭い洞察力をもち、若くして「第九」の室長の座についた天才・薪剛は、親友以上の存在だった同僚・鈴木をある事件で失った過去を持つ。そんな薪の前に、鈴木にうり二つの新人捜査員・青木一行がやって来て、2人は難事件を解決するために奮闘し、かけがえのないバディとなっていく…。本作で薪役を演じる板垣と、鈴木役と青木役を一人二役で演じる中島が取材に応じ、物語の魅力や役作りについて語った。

(C)カンテレ

-人気漫画が原作ですが、本作の世界観や物語にどんな魅力を感じていますか。

板垣 現代の技術ではまだないMRI捜査というSFの要素がありながらも、ミステリー事件やヒューマンドラマの要素もあるので、そのバランスによって没入して感情移入ができますし、心が動かされる作品だなと思います。現実離れしたMRI捜査というものを描いている作品なので、ドラマにするうえで視聴者の方がふわっとしてしまうことがないように、原作の持っている読者を引き付ける力を大切に、生身の役者として地に足を付けて作っていきたいです。

中島 実際にこういう捜査があったらすごいなと思いますが、いろんな問題が関わってくるので、ぎりぎり認められていそうで認められていない捜査機関だと思うのですが、人間は誰もが持っている二面性だったり、裏の思いみたいなものがあって。脳をのぞくという行為で、その本音の部分を追求して恥ずかしい部分も掘っていくことで、より人間の魅力が分かっていくところが、この作品の魅力だと思います。科学的な脳のお話としては、確かにこういう事例ってあるなとか、こういう現象は自分の中であるなということが描かれているので、人間の脳って意外と曖昧なんだなとか、ご都合主義なんだなというところが、純粋に興味深いなと思ってもらえるポイントだと思います。

-それぞれが演じる役柄でひかれるところと、ご自身との共通点があれば教えてください。

板垣 薪は頭脳明晰でクールで、人に対して当たりが強い部分があるのですが、それは彼が過酷で壮絶な人生を歩んできたからこそ、自分と自分の周りの人たちを守るために形成された人格であって、本当は薪という人間は繊細で弱さもあるところが、僕が彼にひかれる部分です。共通点は誕生日が一緒で1月28日生まれです(笑)。

中島 鈴木は薪と大学の同級生で昔から仲が良くて、2人で警察を志して、ようやくこれで未解決事件がなくなるんだという時代になっていそしんでいる人間です。薪のもろさや危うさみたいなものを理解していて、常に薪のことを考えて支えようとする心優しい人間だなと思います。青木は容姿は鈴木とすごく似ているのですが、「第九」の新人として着いて行くのがやっとで、MRI捜査に関して視聴者と同じ目線で新鮮に受け取るようなキャラクターです。叱られたり、いじられたりする愛されキャラであり、観察力が鋭いところもあるので、そのギャップが魅力だなと思います。僕はHey! Say! JUMPのメンバーにいじられる方なので、そこが似ているところです。

(C)カンテレ

-お2人は初共演となりますが、お互いの印象はいかがですか。

板垣 中島さんのオーラや持っている雰囲気から、すごく優しい方なんだろうなと勝手に思っています(笑)。作品を拝見したり、バラエティー番組を見ていても、時間の流れがクイックというよりはスローな感じなのかなって。薪は鈴木の大きな包容力みたいなものを心のよりどころにしていたのですが、それをすごく持っていらっしゃる方なので、薪として鈴木や青木に接していくうえでも、中島さんの人柄に助けていただけるんだろうなと感じています。

中島 板垣さんは芯の通った強さがあるなと思いました。たくさん笑いますし、ユーモアがある方なんだろうなと思いながらも、仕事に向き合うときはキリッと切り替えるプロですし、根幹に芯の強さがあって。薪は「第九」の人間を引っ張っていく役どころでもあるので、皆を引っ張っていってくれる頼れる存在だなと思いました。

-劇中で薪と鈴木&青木は特別な絆で結ばれていきますが、2人の関係性について、どのように演じていきたいですか。

板垣 薪は幼い頃に両親を亡くして、育ての親だった人も失って、いろんな愛情や対人間のコミュニケーションが欠落して生きてきた中で、薪が一番求めていた人物像である鈴木に出会って。薪にとって鈴木という存在は、家族でも恋人でも友人でもない、超越した存在だと思っているんです。原作の中で、薪が鈴木に「そんな笑顔を見せてくれるのなら、深夜料金くらいいくらでも払うよ」と言われる場面があるのですが、僕はそのシーンを読んで泣きました。そんな存在の人を途中で失ってしまうのは想像を絶するものがありますし、現在に至るまでの薪の層になっている部分がすごく細かくて厚いので、そこは大事に繊細に演じたいですし、演じていくうえでやりがいのある場所だと思います。

中島 鈴木としてはもちろん、青木としても薪の過去に何があったのか、鈴木という人物はどういう人だったのかということを無謀にも知ろうとする青木が出てきて…。それを経て、薪はこういう人なんだというのを青木なりにおもんぱかって、近くにいて支えようという後輩なりの思いやりのようなものが出てくるので、そこを一人二役で演じるのは難しいですが、一貫して“薪思い”なところは両者共に大事にしたいです。なので、普段から板垣くんのことは、今疲れていないかな? 大丈夫かな? って現場でも観察したいです(笑)。

ドラマ「秘密~THE TOP SECRET~」は、2025年1月20日からカンテレ・フジテレビ系(毎週月曜22時枠)で放送スタート。

(取材・文/小宮山あきの)

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