地震や台風、豪雨など、自然災害に見舞われることの多い国に住んでいても、できる限りの備蓄などいざという時のための備えができているかというと、ちょっと不安だ。「防災に関する意識調査」(ライフドリンク カンパニー・大阪市)では、災害発生時の不安には断水や停電が挙がるものの、水の備蓄対策はあまり進んでいないという結果が出ている。
全国の20~70歳の400人を対象に、防災に関する意識や備蓄行動について明らかにするため、4月16~17日に調査を実施。「普段から防災を意識していますか?」という問いに対し、「あまり意識していない」「まったく意識していない」と回答した人は33.6%にのぼる。災害発生時に不安なことをたずねると、トップは断水。飲み水だけでなく、トイレや入浴も関係する生活用水が不足することへの不安は大きい。2位が停電。スマホの充電や冷蔵庫など、これも生活必需品が機能しなくなることを心配する人は多い。
一方で、水の備蓄状況は不十分。災害時に備えている水の量について、「家族全員(が3日分以上飲める量)」と回答した人は30.3%、「家族全員(1~2日分)」と回答した人は32%。13%は「まったく備蓄していない」と回答しており、備蓄の必要性を感じつつも対策が不十分な現状が浮き彫りになった。また、災害時に水をどのように確保しようと考えているかという問いに対しては、「自宅で備蓄」が239人で最も多く、次いで「近くの給水所」が228人、「スーパー・コンビニで購入」が143人だった。
災害用の備蓄を進めるうえで注目されるのが、日常生活で消費しながら備蓄を行う「ローリング・ストック」。その「言葉も意味も知っている」と回答した人は24.0%、「言葉は聞いたことがあるが意味は知らない」と回答した人は29.0%となり、認知率は合計で約53.0%だった。