ようやく酷暑が終わり、熱中症の心配が減ってきた。ほっと一息つき、秋風に気が緩んだら、何だか体調が下り坂――。そんな人には、夏バテならぬ秋バテがやってきているかもしれない。アイシークリニックを運営する鉄結会(東京)が実施した秋バテ実態調査によると、社会人の8割が体調不良を感じていた。
全国の20~50代の社会人300人を対象に9月1日〜20日に調査。82%が秋バテの症状を感じたことがあると回答し、多くの人が季節の変わり目の体調不良に悩んでいた。最も多い症状は「だるさ・疲労感」で74%、次いで「睡眠の質の低下」(52%)、「食欲不振」(48%)という結果(複数回答)。体調不良の原因としては、68%の人が「夏の疲れの蓄積」を挙げた。また61%が「朝晩の寒暖差」を原因として挙げ、夏から秋への季節の移り変わりと気温変化が体調に大きな影響を与えていることが浮き彫りになった。
もっとも、この体調不良への対策をとっていると回答した人は31%にとどまり、医療機関への相談を検討した人はわずか9%。7割の人は特に対策をせず、そのまま過ごしているようだ。秋は夏に蓄積した疲労が表面化しやすく、また冬に向けて体調を整える重要な時期。アイシークリニックでは、生活習慣を改めて見直すのはもちろん、症状が長引く場合にはほかの疾患が隠れている場合もあるため、早めに医療機関に相談してほしいとしている。