甲南大学(神戸市)は12月1日(月)~10日(水)の期間、「第3回甲南映画祭’25」を開催する。阪神淡路大震災から30年目の節目を迎えた今年のテーマは、「災いに向き合う」。さまざまな災害とそれに向き合う人々の姿を描いた映画の上映とトークイベントを行う。
上映作品は、東日本大震災以後の若き禅僧の生、苦悩、祈りを描く富田克也監督の『典座−TENZO−』(2019年)、震災から15年後の神戸を舞台にした井上剛監督の『その街のこども』(2011年)、神戸の震災経験者による生の声を伝える濱嶋仁美監督『わたしの居場所』(2024年)、多くの災禍に見舞われた町京都を大島渚監督が母親の記憶とともに撮った『KYOTO, MY MOTHER’S PLACE』(1991年)、ナチス・ドイツによるホロコーストを扱ったジョナサン・グレイザー監督『関心領域』(2023年)、谷崎潤一郎作品を原作とし戦前の阪神大水害の描写を盛り込んだ島耕二監督『細雪』(1959年)、震災直後の神戸で被災者の心のケアに向き合った精神科医の同名著作を元にした安達もじり監督『心の傷を癒すということ』(2021年)の7作品。
これらの作品の上映とともに、井上監督・濱嶋監督・出演者の河口智賢氏・倉島隆行氏・映画評論家の西田博至氏・同大名誉教授の森茂起氏を招いてのトークセッションや、同大教員による解説も実施。映画の背景や伝えるメッセージを会場の皆で読み解いていく。
また、12月8日(月)~10日(水)には、同映画祭が継続して取り組んでいる「万博映画ミニ特集」として、勅使河原宏監督『1日240時間』(1970年)、同大の教員が制作した短編ドキュメンタリー『大阪万博2023』(2024年)、同大の学生たちが出演する寺嶋真里監督のドキュメンタリー『EXPO’70前衛の記憶〜アコを探して』(2024年)の新編集版などを上映する。詳しいスケジュールは公式ウェブサイトhttps://www.konan-u.ac.jp/konan-film-festival/に掲載している。










