少子高齢化による労働力不足が深刻化する中、豊富な経験とスキルを持つシニア層は、企業にとって重要な戦力として注目度が高まっている。
日本人材派遣協会(東京)は、派遣業界の最新動向をまとめた「JASSAニュースレター」Vol.7 を公開した。今回のテーマは「オフィスで輝く、シニア派遣の拡大」。60歳以上の派遣社員の就業実態や働き方の特徴を、独自調査のデータとともに紹介している。
同協会が実施した「2025年度 派遣社員WEBアンケート調査」(有効回答数5,523人)によると、60歳以上の派遣社員は568人で全体の約1割を占めた。定年延長や再雇用制度の普及を背景に、60代・70代が現役として派遣で働くケースが増加しているという。
シニアが派遣で働く理由は、「働く時間や時間帯を選べる」(37.0%)、「勤務地を選べる」(34.2%)、「働く時期や機関を選べる」(33.5%)がトップ3。また、他の年代に比べて、「これまでの経験を活かせる」 「担当する仕事の範囲が明確」という理由も多く、経験を活かしながら無理なく働けることがポイントのようだ。
シニア派遣の働き方は、1日7.5〜8時間・週5日のフルタイム勤務が中心。一方で、約3割が週30時間未満の短時間勤務を選択しており、体力や生活スタイルに合わせた柔軟な働き方が広がっている。協会は「無理なく働き続けられる環境が整いつつあることが、シニア層の就業意欲を支えている」と分析する。
主な担当業務では、「OA事務(PC操作中心の事務・データ入力)」が26.1%で最多。次いで「一般事務」(10.2%)、「コールセンター業務」(10.0%)が続いた。事務系が中心である一方、コールセンターや倉庫内作業など、幅広い職種でシニアの活躍が見られる点も特徴だ。
ニュースレターでは、年齢にとらわれず活躍するシニアの事例も紹介されている。
「70歳から独学でプログラミングを学び、80代で業務改善に取り組む派遣社員」「銀行勤務時代に取得したITパスポートを活かし、IT系スタートアップで働く60代の派遣社員」…。
こうした事例は、学び続ける姿勢が新たなキャリアを切り開くことを示している。
協会は「派遣という働き方は、シニア人材が経験を活かしながら無理なく働ける選択肢として、今後さらに広がる可能性がある」としている。










