持続可能な食の未来に貢献する取り組みをたたえる「第1回サステナブルガストロノミーアワード」(Sustainable AgriTech &FoodTechクラスター主催)の受賞企業6社が2月10日発表され、最優秀の大賞には油脂大手の不二製油(大阪府泉佐野市)、人工土壌を製造販売するTOWING(名古屋市、トーイング)の2社が選ばれた。
東京都内で同日、受賞発表会が開かれ、受賞各社に賞杯が贈られた。大賞以外の受賞4社は、ユーグレナ(東京都港区)、Green Carbon(東京都千代田区)、明治ホールディングス(東京都中央区)、合同会社シーベジタブル(高知県安芸市)。
大賞を受賞した不二製油は、動物性原料に替わる植物性油脂開発などの取り組みが評価された。審査員を務めた国際ガストロノミー学会日本代表・フードロスバンク社長の山田早輝子さんは「代替原料の開発だけでなくサプライチェーン全体の環境負荷低減にも取り組んでいる点などが対象にふさわしい」と述べた。
あいさつした不二製油の社員は「第1回の大賞受賞はとても光栄です。社会課題の解決に貢献しながらビジネスを展開していきたい」と話した。

短期間で土壌を改良できる微生物付きバイオ炭を開発し、国内外で農産物の収量向上に取り組むはTOWINGの木村俊介取締役は「我々が選ばれるとは夢にも思っていなかったので非常に光栄です。すべての食につながるのは土壌です。弊社の微生物の発酵技術が日本酒の発酵技術を使っているように、食の文化はいろんな人が関わって成り立っています。今後も多くの人の協力を得ながら事業を展開していきたい」と語った。

発表会では、脱脂粉乳やアルファ米の未利用資源を活用したクラフトビールの商品開発に成功しスタートアップBeer the First(横浜市)の取り組み事例の紹介もあった。Beer the Firstが、食品大手の明治ホールディングス(東京都中央区)や長期保存食を製造販売する尾西食品(東京都港区)と組んで作った「ホワイトブリュー」「ライスエール」の2つのビールの開発趣旨や販売戦略などを Beer the Firstの坂本錦一社長らが説明した。明治と尾西食品にとっては、商品製造過程で生じる商品には活用されない資源の有効活用の選択肢が広がったという。
サステナブルガストロノミーアワードを主催した「Sustainable AgriTech & FoodTech (SA&F)クラスター」は、JAグループが設立した食と農に関するスタートアップ支援団体「一般社団法人AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)」(東京都千代田区)が運営。スタートアップが目指す取り組みの社会実装を推進している。
SA&Fクラスター代表事業者の荻野浩輝・一般社団法人AgVenture Lab 代表理事理事長は「東京は、持続可能な食文化(サステナブルガストロノミー)を実践しているとミシュランが認めたレストランである“グリーンスター”の数が世界中で一番多い。東京からサステナブルガストロノミーのムーブメントを起こしていきたい」と話した。









