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盲導犬の受け入れ拒否、いまだなくならず 日本盲導犬協会が実態調査

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日本盲導犬協会 「盲導犬」

 

 公益財団法人日本盲導犬協会は、盲導犬同伴での受け入れ拒否について盲導犬ユーザーに聞き取り調査を実施し、結果を公表した。

 調査は同協会所属のユーザー221人に対し、職員による電話とメールを使った聞き取りで行い、218人から回答を得た。

 2022年の1年間に「受け入れ拒否にあった」と回答したユーザーは100人で、全体の45%に上った。拒否があった場所は、飲食店が92件(47%)と最も多く、宿泊施設は25件(13%)、交通機関は24件(12%)などだった。

 「障害を理由とする差別があったか」についての質問には、「あった」と回答した人が71人(32%)だった。「見えないなら行き先を説明できないだろうと、タクシーで乗車拒否された」「総合病院で事前に院内の案内を依頼したが断られた」などの具体事例も報告された。

 障害者差別解消法施行から7年、身体障害者補助犬法施行からは20年以上が経過しているが、いまだに盲導犬受け入れ拒否や社会参加を阻む障壁が多数あることが明らかになった。

 盲導犬同伴で受け入れ拒否にあい、ユーザー自身の説明では理解が得られなかった場合、ユーザーからの要請に応じて日本盲導犬協会が問題解決に向けて対応する「アドボカシー活動」を05年から行っている。