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宇宙・深海を旅した夢とロマンが詰まった希少で芳醇な日本酒 「土佐宇宙酒・宇宙深海酒」 、高知県アンテナショップとECサイトに登場

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 東京・銀座の高知県アンテナショップ「まるごと高知」 (高知県地産外商公社・高知市)にこのほど、高知特産「土佐宇宙酒・土佐宇宙深海酒」が登場した。

 「土佐宇宙酒」は、上空約400kmに浮かぶ宇宙実験施設「ISS国際宇宙ステーション」で2005年に培養した高知県産酵母を使った日本酒。高知県内の有志で立ち上げた高知県宇宙利用推進研究会、酒造組合、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの各団体が協力し、同年10月1日、ソユーズロケットに酵母を搭載して打ち上げ、高度40万メートルのISS内で10日間、増殖・培養した。帰還した酵母を使って高知県工業技術センター(高知市)で試験醸造を繰り返した後、各蔵で活用して商品化。酵母と共に宇宙を旅した高知県産の好適米「吟の夢」「風鳴子」は“宇宙米”とされ、これらを使用する“宇宙酒”には厳しい基準が設けられている。毎年行われる土佐宇宙酒審査会の審査に合格したものだけが認定、販売されている。

 「宇宙深海酒」は、「宇宙深海酵母」を使って醸造されている。宇宙深海酵母は、高知県産酵母が宇宙から帰還した14年後の2019年に、小笠原諸島・南鳥島の周辺海域でさらに水深6200メートルの深海に持ち込んで培養。このときは酵母が水圧に耐えられず全滅したが、実験室で高圧下でも生きながらえる酵母を厳選し、2021年1月に再挑戦。茨城県沖6200メートルの深海で4カ月間、600気圧の環境に耐えた酵母が生還した。生存率3億分の1という過酷な試練を乗り越えて誕生した酵母だ。宇宙深海酒には、宇宙酒と同じように、厳しい認定条件と審査基準が設けられている。

 店舗地下1階「とさ蔵」の酒販売エリアに特設コーナーを設置。公式オンラインショップからも購入できる。生産量に限りがある貴重な一杯をこの機会に。

 販売する土佐宇宙酒・宇宙深海酒の銘柄は、次の8種。
・「純米吟醸 宇宙深海酒 美丈夫」(濱川商店・高知市)
・「純米吟醸 夢追い酒 土佐宇宙酒」(土佐鶴酒造・高知県安田町)
・「特別純米酒 空と海」(高木酒造・高知県香南市)
・「深海の宇宙 Shinkai no Sora」(有光酒造場・高知県安芸市)
・「宇宙のパワーで夢を叶える純米酒」 (司牡丹酒造・高知県佐川町)
・「FAR DEEP」(司牡丹酒造・高知県佐川町)
・「亀泉 宇宙深海酒」(亀泉酒造・高知県土佐市)
・「宇宙深海酒 宙海-chukai-」(無手無冠・高知県四万十町)

 プロジェクト創設時から参画している有光酒造場の代表・有光尚さんは、「かなり可能性が低いと言われながら実現したのが、宇宙酒であり宇宙深海酒。こんなにロマンが詰まった商品は他にはないと思っていますし、これからも大切にしていきたい。酸味とうまみが程良いバランスに整い、さまざまな料理との相性が合う食中酒です。じっくりと宇宙や深海に流れる時間・空間に思いをはせながら飲んでいただければうれしいです」としている。

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