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伊藤沙莉、俳優業は天職「ゴールが見えないから諦め切れないし楽しい」 映画『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』【インタビュー】

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-見ていても、宇宙人のシーンはいい息抜きになり、楽しめました。

 ラストの竹野内豊さんと宇宙人のシーンも本当に面白かった(笑)! 宇宙人はシュールな笑い担当でもあると思うので、その絶妙なマッチングを楽しんでいただきたいと思います。

-恋人で、自称忍者のMASAYAを演じる竹野内さんの印象は?

 とてもかっこよくて、ずっと憧れていたので、緊張していたのですが、ご一緒してみたら、とにかく優しい方でした。すごく不思議な魅力を持っていて、何を考えているのか全然分からないけれど、ひたすら優しいことは分かる。穏やかで、フラッとそこにいられる方なんです。とても存在感のある方なのに、現場ではいないようにいるというか…。それでいて、お芝居はうそがない言葉と行動で表現されていて、体当たりの演技も臆せずされるすてきな方だなと思いました。

-出演作が続き、多忙な日々だと思いますが、仕事に対してどのような意識で臨んでいますか。

 役を通して知らない世界を知れるというのは、とてもぜいたくな経験をさせていただいていると思います。誰しもが人生は1回しかないのに、その1回の人生の中で何人もの人生を経験できるというのは、かなり恵まれていると思います。それから、自分の芝居にいつまでたっても納得できないというのもいいスパイスになっていると思います。毎回、「何やっているんだろう」と自分で思うんですよ。ゴールが見えないから諦め切れないし、楽しい。逆に、もしゴールが見えてしまったり、心底満足してしまったら、そこで一区切りついてしまうかもしれないと思います。

-そうすると、長いキャリアの中でもやめたくなることはなかった?

 ないですね。人生で唯一続いていることで、天職だと思います。私、3日坊主も無理なんですよ。1日坊主なんです(笑)。心底興味があってもなかなか続かないんですが、唯一、興味が尽きない、ずっと好きなことがお芝居なんです。

(取材・文・写真/嶋田真己)

(C)2023「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」製作委員会