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「自分の中での役作りとして、自分という軸を置かずに、そぎ落とす作業で近づけていきました」 『次元大介』玉山鉄二【インタビュー】

-今回、改めて次元を演じるに当たって、気を付けたところや意識したところはありましたか。

 特別何かというのはないですけど、前作の映画『ルパン三世』を演じた後で、まだご存命だった(原作者の)モンキー(・パンチ)先生から、「次元がすごく良かった」とおっしゃっていただけたので、それを自信にして、思い切って参加することができました。やっぱり、モンキー先生のお言葉というのは、僕の中ではものすごく重いものがあったので、すごく助けられました。

-子どもの頃に「ルパン三世」のアニメを見ていて、強い思い入れはあったのですか。

 そうですね。子どもながらにエンディングの曲が何か暗いなとか、ちょっとアニメっぽくなかったみたいな思いを持ちつつ、そのまま大人になっていった感じです。だから、「ルパン」シリーズの空気感や題材などがああいう感じだったから、海外のファンや大人のファンがとても多かったんだと思います。あとは、IPもの(知的財産を使ったコンテンツ)を実写化するに当たって、今までもそういうものは幾つかやってきましたが、やっぱり、近づけるために何かを付け足す作業をたくさんしていくと、どこかミスっちゃうんです。だから、僕は、自分の中での役作りとして、自分という軸を置かずに、そぎ落とす作業で近づけていきます。

-完成作を見た感想と、観客に向けて一言お願いします。

 何か自分が出ているのに感想を言うのもおこがましく感じますけど、昭和の空気やおじさんのアクション、僕の中ではそうした部分に心を踊らせながら見ることができました。観客の皆さんには、何の先入観もなく見ていただけたら、それなりに楽しんでいただける作品になっているんじゃないかと感じています。

(取材・文/田中雄二)

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